Falluja, April 2004 - the book
現代企画室刊『ファルージャ 2004年4月』を引き継ぐ形で、
同書共訳者2名がファルージャおよびイラクについてのニュースなどを
英語から日本語にして紹介しています。
本文中の翻訳部分の語句は、原文に即するようにしています。
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Falluja, April 2004 - the book

【お知らせ】

2006年3月21日記:
CPT (Christian Peacemaker Teams) についての最新情報は
http://news.google.co.uk/news?hl=en&ned;=uk&ie;=UTF-8&q;=cpt+iraq&scoring;=d

2006年2月9日記:
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(削除の作業では十分に気をつけますが、そういうことになってもどうかご寛恕ください。)
**********
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また、このウェブログ内で、一部デッドリンクが発生しています(→詳細)。


Khalid Jarrarがムハバラトに拘束されました。
んーと,どう書いていいのか,実はまだわかんないんですが。。。

「Jarrarさんたち」が昨年10月からのファルージャへの医療支援活動を行なってきたことは,このウェブログをお読みのみなさんはご存知だと思います。

そして,彼らの活動についてこのウェブログでご紹介しているのは,私(=いけだ)が彼ら家族のウェブログを,3兄弟の一番上の兄であるRaedさんのウェブログを中心に日本語にしているからだということも,おそらくご存知だと思います。(この数ヶ月,この作業が停滞しているのですが,申し訳ない。)

私が日本語化しているのはRaedのウェブログだけではなく,お母さんのFaizaさんのも(→例えば今年5月),弟さんのKhalidさんのも(→例えば今年1月,昨年11月,昨年8月)ときどき日本語にしてご紹介してきました。

実際,ファルージャへの医療支援を思い立ったのは,次男のKhalidさんです(→昨年10月)。彼はバグダードで大学に通っています。

そのKhalidさんが,先日,大学に行って,ムハバラトに連行されてしまいました。状況は私にはまったくわかりません。理由も私にはわかりません。


Khalidさんは,家族がみなアンマンにいて不在だったバグダードの家に泥棒が入ったとのことで,お父さんが仕事でバグダードに物資を送る際に物資を運ぶ車に乗ってバグダードに戻りました。家の中は荒らされ,パソコンのパーツは盗まれ(筐体やモニタは置いてあったそうです),泥棒が鉄のドアに空けた穴から砂嵐が家の中に入ってひどいありさまで,お父さんとKhalidで片付けるのに2時間かかって,さらに,泥棒は近所のケバブ屋から買ってきたケバブの食い残しをリヴィングに残していったというドタバタめいた記述と,ヨルダンからイラクに入るときの国境の様子(これがまたおもしろいんだけどね)とが,7月10日付のKhalidさんのウェブログに上がっています。

その後行方不明になり,数日して拘置所からお父さんに本人からの電話連絡が行ったとのこと。

Raedさんは「ムハバラトでよかった」ということを書いていますが,これはあまりにきつすぎて私のキャパを完全に超えています……各種の組織/集団のこととか,バドル旅団のこととか,頭ではわかってたつもりなのですが。

というわけで,私が何もできない間に,RiverbendのウェブログBaghdad Burningを日本語にしている「リバーベンド・プロジェクト」の方が,バグダード・バーニング日本語版の7月15日記事で,関連するRaed blogの記事を日本語にしてくださいました。深く感謝し,引用させていただきます。
7月12日
 今日、家族の一人がバグダードで行方不明になった。生きていますように・・・

7月13日
 まだ、見つからない。家族全員と友人たちで、バグダード中の病院、遺体安置所を探している。全市のイラク警察署、イラク軍拘置所、イラク特殊部隊拘置所、イラク私兵集団の拘置所、米軍拘置所と刑務所を尋ね歩いている。彼が拘束されていたとしても、通常2週間は何の情報も提供されないと言われた。 ここで、彼の名前を明らかにしていないのは、もし(非政府系の)集団のしわざだった場合を考えて安全に配慮したためである。

7月14日
 さいわい、政府の連中のしわざだった。
 朝7時、母がうれしさいっぱいの大声で私を起こした。「ハリドは無事よ」。家族の中で、ニキとぼくだけがまだこの「うれしい知らせ」を知らなかったのだ。ハリドがムハバラート拘置所から父に電話してきて、生きていることを伝えたのだった。ハリドは大学でムハバラートに拘束され連行されたと言ったという。父から母とマジェドへ、そしてぼくたちへと知らせが伝えられた。 ぼくたち家族の喜びようたっら、まるで宝くじにあたったみたいと、人は思うだろう。母なんて午前中いっぱい、ハリドの行く末をあれこれ、結婚式をどうするかまで計画して過ごしたくらいだ。 地球上のどこかほかのところでは、子どもや家族の一員が2日前に行方がわからなくなって、秘密警察から電話があったとしたら——とんでもない災難、人権の侵害と受け止められるだろう。
 ところが、イラクでは、うれしい知らせなんだ。
  これ以外の場合、どんなことが考えられるか。SCIRI(イラク・イスラム革命最高評議会)とバドル旅団によって、拷問され処刑されてゴミ捨て場に捨てられる、イラク警察に捕まり車の中に置き去りにされて窒息死する、米軍に捕まり行方不明になって、何ヵ月もどこかの米軍拘置所で虐待される、無数にある犯罪集団の一つに誘拐されて、家族から数千万ディナールを奪われるか、命を奪われる。
  これで、どうしてムハバラートに拘束されているのがいい知らせなのか、わかったでしょ?
  父によれば、ハリドは自分の書いたものかブログのことを何か言っていたという。ぼくたちのブログがハリド誘拐の理由かどうかはわからないけれど、あり得るかもわからない。もしそうならぼくたちは、ぼくたちの政治的理想——反暴力、反占領、対話支持、言論の自由支持などわれわれ家族がいつの世にあってももち続けてきた信念すべてのために闘う。
  目下の目標は、ムハバラートに法廷でハリドの容疑は何か(もしそんなものがあるなら)明らかにさせることだ。


どのくらいの効力があるのかはわかりませんが,Petition SiteにFree Khalid Jarrar Now!!!が立ち上がっています(Deputy Chief of Mission Embassy of Iraq (in the US)宛て,Roey Rosenblithさんが発起人)。名前("Display in public list as Anonymous"を選択すると,名前を非公開にすることができます)とメールアドレス(非公開・無料メアド可)と国名(非公開),郵便番号(非公開)だけで署名できます。在米イラク大使館にメールをしても戻ってきてしまうとのことで,代替策として立ち上げられたpetitionのようです。とにかく,「西側でこれだけの人が見ている」ということを示すためだけにも,よろしければ署名をお願いします。

追記:www.thepetitionsite.com当該ページに書かれている英文の意味:

Free Khalid Jarrar Now!!!
ハリード・ジャラールの釈放を求めます
あて先:
ファイズ・アル=ガイラニ氏(イラク大使館参事官/首席公使)
Faiz Al-Gailani Counselor / Deputy Chief of Mission Embassy of Iraq

署名主催者:ローイ・ローゼンブリス
Roey Rosenblith

目標とする署名数:特に定めない

数日前,ハリード(ハリド)・ジャラール(Khalid Jarrar)という名の国際的ブロガーコミュニティの一員が,大学からムハバラト(イラクの諜報機関)によって連行され,その後拘束されています。彼はイラク人ブロガーです。彼のウェブログはhttp://secretsinbaghdad.blogspot.com/ 。

ここに署名するわたしたちは,ハリード・ジャラール氏を拘束した治安部隊が,今すぐにハリードを釈放するよう求めます。そして,自身の見解を表現したということのみを理由としてある個人が拘束されるなどということがいかにしてまかり通るのか,
全面的調査を要求します。アメリカ軍はイラクを占領していますが,わたしたちアメリカ国民は,イラクが個人の権利を守るように行政を行なうことを要求します。

——追記ここまで



Petition Siteで署名をすると,「ようこそ」的なメール(Welcome to the Petition Site)が自動送信されてきます。これは「あなたの署名は加えられました」という確認と,「Petition Siteではこんなことができます」ということなどの書かれたメールです。読まなくても構わないし,放置しておいても特に害はありません。(i.e. ここに登録したメールアドレスにspamが来たなどといったことはありません。私が最初にこのサイトで署名したのは,2001年だったと思います。)

なお,Petition Siteではどっかの馬鹿者どもがspam署名をして喜んでいますが,それはthepetitionsite.comにはいつものことなのであまり気にしないでください。

また,Give us our Khalid Backというサイト(ウェブログ)も立ち上がっています。ここはLiminalとAunt Najmaが書いてます。それ以上のことはわかりません。

状況は,Raedさんが彼のウェブログでアップデートしてます。以下,この件に関係する記述を日本語にしておきます。
Sunday, July 17, 2005, 4:25 AMより:
うちの弟は拘置所で6度目の夜を過ごしている。弟は,いきなり姿を消し,はっきりした理由もなく,イラク全土に数多くある拘置所とか刑務所とかのひとつに入れられてしまう何千というイラク人の1人にすぎない。

イラクで米国が拘束している人々の数は,この6月にはこれまでで最高値に達し,その後わずかに減っている。6月の被拘束者の平均総数は10,783。イラクの政府および準軍の拘置所に拘束されているイラク人の数は,特定されていない。

母は昨日すっかり取り乱して,母のウェブログに投稿されていたアラビア語の記事をすべて消した。家族が反占領でかつ現政権に批判的であるなどと知ったら,イラク政府はハリードを拘束したままにしておくんじゃないかと考えてのことだ。これで思い出したのだが,僕はかつて古い友人のサラーム(サラーム・パックス)と共同でウェブログをやっていたのだけど,当時のイラクのムハバラトが発見したらということで,彼がそのウェブログを消去したことがある。3年前のこと。その夜は僕は眠れなかった。

そして今日も僕は眠れない。

歴史は繰り返す,ね。
:*)

Sunday, July 17, 2005, 11:31 PMより:
新生イラクの法廷は,弁護の権利を保証していないらしい。つまり,拘束された人は国選弁護人の手配もされないし,また,自分自身の弁護士を連れてくることもできない。弟についての情報はあれこれ錯綜しているけれども,明日になればもっとわかると思う。イラクにある米軍の刑務所に拘束されているのは1万人以上。このほかに数千人単位が,イラク政府および準軍の拘置所に拘束されている。全員が,家族に電話してどこにいるのか,逮捕後にどういうステータスにあるのかを知らせる権利があって当然だし,全員が,裁判を受ける権利,自分がどのような罪状なのかを知る権利があってしかるべきだし,全員が,自分の裁判のために弁護士を立てることができて当たり前だ。


なお,Jarrarさんたちは,金曜日にバグダードの南のムサイイブ(またはムサイブ:Musayyib)で発生した市中心部のガソリンスタンドでの自爆と大爆発(死者98人,負傷者100人以上→毎日新聞記事,讀賣新聞記事)で負傷した人々のために,火傷の治療薬などを送る準備を進めているそうです。前回のファルージャ支援で持ち越されたお金と,その後寄せられたお金とで実施するとのこと。Jarrarさんたちへの送金は,Raed blogのmake a donationボタンからできます(Paypal利用)。なお,Paypal以外の送金方法については,昨年11月の当ウェブログ記事をご参照ください。

投稿者:いけだ

追記:
なおこの記事は,内容的にはRaed blog日本語版の記事(およびそのアップデート)と共通しています。

追記2:
今年4月〜6月のamazon.co.jpアフィリエイトでの収入を,先ほど送金しました。アフィリエイト収入は3,966円でしたが,送金は切りよく5,000円をめどにということで,55.00カナダ・ドルとしました。

■amazon.co.jpのアフィリエイト収入を示すキャプチャ画像:クリックで原寸。


■送金手続き終了後のPaypalの画面のキャプチャ画像:クリックで原寸。

※カードから引かれている額と送金した額に差があるのは,私のPaypalアカウントに登録時の費用が払い戻されたものが残っていた分で充当したためです。

UPDATE
「ハリドが救出されるまで」blogを,私ではない別の方が立ち上げてくださいました。
http://blog.goo.ne.jp/raed_2005/
彼が戻ってくるまでの期間限定です。


追記(19日)
英語が読める方は,Jarrarさんたちのウェブログを読んでみてください。
http://raedinthemiddle.blogspot.com/
の右コラムに家族3人のウェブログへのリンクがあります。

何か状況に進展・変化があった場合,確実な情報は,Raedが提供することになっています。

あと,Emigreさんという方がもう2年くらい続けているIraq Blog Countが,随時情報をアップデートしています。
http://iraqblogcount.blogspot.com/

それから,Khalidのウェブログなどのコメント欄に「成りすまし」が出現して「もう家に戻った」などという虚偽の内容を投稿しています。

コメント欄の投稿者が「本物」であるかどうかを確認するには,コメント欄の名前をクリックしてください。ユーザー・プロフィールが表示されます。

# http://secretsinbaghdad.blogspot.com/ (Khalidのブログ)と
# http://iraqblogcount.blogspot.com/(Iraq Blog Count)で
# 誰も「ニセモノ」と指摘していない「成りすまし」に私が気づいた場合には,
# 私(bloggerのユーザーネームはnofrillsです)がコメントで指摘しておくようにします。
# 私のユーザー・プロフィールは http://www.blogger.com/profile/3146243 です。

追記(20日朝)
Raed blogコメント欄より,Raedの発言:
19 July, 2005 02:22
Thank you for your kind thoughts and offers of support in regards to khalid's case. We're trying to keep a "low profile" for the time being, but perhaps we'll start planning for a public campaign in the near future. Please don't forget that Khalid is one of many innocent prisoners in Iraq who need international support. We'll keep you updated.

ハリードの件,いろいろとありがとうございます。当面は「目立たない」ようにしていますが,そのうちに公のキャンペーンを始めるかもしれません。それから,ハリードはイラクにたくさんいる,無実の罪で囚われている人々のひとりであるということを忘れないでください。彼ら皆に国際的支援が必要です。進展があればご報告します。


19 July, 2005 15:42
No news about khalid yet.

ハリードについて新しい情報はありません。


# Raed blogのコメント欄は,初めて見る方はびっくりされるかもしれませんが,大変に荒らされています。その中で平然と論を戦わせている人もいるのですが。

コメント(2)| Track back(0) | 2005-07-18 12:31:17 | イラク全般
■ Joi Itoさんのところにも
http://joi.ito.com/archives/2005/07/19/khalid_jarrar_iraqi_blogger_detained.html

コメント欄で「ムハバラト」についての議論(?)がありますが,ムハバラトはサダム・フセイン政権崩壊後の脱バース化政策でいったん解体された後,復活しています。

http://billmon.org/archives/000501.html
http://billmon.org/archives/000463.html
http://www.casi.org.uk/discuss/2003/msg04997.html
http://www.wsws.org/articles/2003/aug2003/iraq-a26.shtml

ただし名称の変更はあるのかもしれません——「ムハバラト」は「インテリジェンス(情報)」の意味で,情報部/秘密警察を「ムハバラト」と呼んでいたのは,正式名称の一部を略語的に使っていたということだったようです。

名称の変更の有無についてまでは,まだ調べることができていません。俗称と正式名称があるし,アラビア語(<読めない)と英語(<読める)の違いということとかもあり,調べる方法がイマイチわかりません。

第二次大戦後のドイツでも,元SSが新政府にリクルートされてたと思うんですけど。。。最近断続的に読んでいる本(英書で,イラクについてのものではない)に,「残虐な政権を崩壊させたあとにもこういった(人権を無視した)問題が続くのは,結局,情報組織や官僚組織については,前政権のものをそのまま引き継ぐという選択しか現実的にはないからだ」というようなことが書かれていました。
いけだ (2005-07-20 03:06:17)

■ Khalid釈放
Faiza blogの7月23日記事をご参照ください。
http://afamilyinbaghdad.blogspot.com/

あるいは当ウェブログでのアップデート:
http://teanotwar.blogtribe.org/entry-5301bc8e3b12cde969cdee54062440f9.html
いけだ (2005-07-24 03:24:51)

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