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Najma / Qareeb


(旧譜)Najma / Qareeb(1987)
 1980年代の後半にエスニック・ブームというのがあった。小さい頃からいろんな国に興味があったし、いろんな民族音楽をラジオで聴いたりしていたのだが(日曜日の朝のNHK-FM「世界の民族音楽」という番組が好きだった)、そのブームをきっかけにアジア、アフリカをはじめ世界中の民族音楽やポップスが一気に聴きやすくなったのは嬉しい事であった。同じ頃Paul SimonやPeter Gabrielらも自らのアルバムに諸外国のミュージシャンを起用したり、アジア・アフリカのミュージシャンの新譜が注目を集めたりしていた。白人による音楽の植民地化などと否定的にとらえる人もいたが、彼らミュージシャン達がお互いに刺激を受けつつ自らの音楽を発展させ、舞台を世界に移していくきっかけとなったとも言えるし、その点は評価に値するのではないかと思われる。いずれにしてもこの頃のムーブメントが音楽界に及ぼした影響は大きいし、それは現在でもそうである。
 さて、当時イスラエルのOfra Hazaなどと並んで登場したNajmaのこのアルバムを今でも愛聴している。Najma(Najma Akhtar)はイギリスに移住してきたムスリムのインド人を両親に持つ、イギリス生まれのイギリス育ちである。その辺のインド人とイギリス人の双方のアイデンティティが彼女の音楽にいろいろな影響を及ぼしているのだろう。彼女が歌うのはガザルというインドの北部からパキスタンに古くから伝わる詩の詠唱法で、主に愛に関する短い詩を音楽に合わせて歌うものである。ただしこのアルバムで聴かれるガザルは往年の伝統的なものとは異なる。タブラやバイオリンによるインド風のリズムとメロディーに、べースやサックスのソロなどジャズやポップスの西洋的なニュアンスも小気味よく加えられており、そこにNajmaのウルドゥー語で歌われる歌がたゆたうのだ。いまだに新鮮に聴ける音楽である。このアルバムの引き込まれるようなグルーヴは独特であるし、本当に心地よくて楽しい。因にタイトルの「Qareeb」というのはNearnessとかClosenessという意味だそうである。まさにそういった優しい肌触りのアルバムである。

→amazon(試聴可)
→HMV(試聴可)
→Shanachie Recordsのサイト内のNajmaのバイオグラフィ

コメント(0)| Track back(0) | 2004-08-17 00:11:16

Kora Jazz Trio / Kora Jazz Trio


(新譜・アフリカ・ジャズ)Kora Jazz Trio / Kora Jazz Trio(2003)
 コラ(Kora)というのは西アフリカを代表する弦楽器である。ジャケットの右の方に写っている楽器がそれである。このアルバムは、そのコラとDjembeなどの様々なパーカッション、そしてピアノからなる西アフリカ出身の3人によるアンサンブルである。ピアノを演奏するAbdoulaye Diabateはセネガル出身、Salif KeitaやMory Kante、Papa Wembaとの共演経験もある。コラのDjeli Moussa Diawaraはギニア出身で、Mory Kanteの親戚に当たるらしい。ギニアを代表するコラ奏者で作品を何枚も発表している。また、パーカッションのMoussa Cissokoはセネガル出身Peter GabrielやToure Kundaのアルバムにも参加しているとのことである。3人ともアフリカ内外で名の通ったアーティストである。
 ライナーノーツによると、アフリカ音楽は「雑音成分」が魅力のひとつであるという。指ピアノにしてもコーラの栓などをつけて雑音が混じるようになっており、それが面白い効果を出している。コラの音を聴いていてもピアノの音階とは少し異なるようだし、逆にアフリカ音楽には平均律であるピアノはあまり使われないらしい。普通なら混じりにくい組み合わせであろう。
 しかし、そもそもジャズはアメリカに連れて来られた黒人たちの音楽がベースになっているのだし、そう考えるとこの一見合わなさそうな組み合わせが面白い融合を果たす事も想像に難しくはない。
 演奏される曲は、Charlie Parkerの「Now Is The Time」以外は彼ら自身の作曲である。ふと見せるアフリカ独特のメロディーがとても新鮮であるし、流麗なピアノの音にコラ独特のきらびやかな音階が絡むと、なるほどアフリカの「ジャズ」なのだと納得する。各人のソロやアドリブにも緊張感にあふれており、ぐいぐい引き込まれてしまう。そして何より聴いてて気持ち良くて楽しい。新鮮な驚きに満ちた好作品である。

→amazon.co.jp
→amazon.de(試聴可)
→Mimi(試聴直リンク)
→N'Dyaba(試聴直リンク)

コメント(0)| Track back(0) | 2004-07-22 23:40:54

Musical Fidelity A3.2CD


 先日のアンプに続いて、今度はCDプレイヤーが壊れてしまった。まったく、もお。何故だか壊れる時は立て続けに来るものらしい。今までマランツのCD-17Dを使っていたのだが、これもそこそこ長く使ったし、そもそもアンプやスピーカーと比べてCDプレイヤーは可動部分が多く消耗する部品が多い。修理もそれなりにお金がかかるだろうし、むしろ買い替えたほうがよいか?・・・いろいろと(約30分ほど)考えた揚げ句に買い替える事にした。例えば5日間考えたとしても、5日間音楽が聴けなくなるだけのことなのだ。どうせ買うならいい音のするほうがいい。10年近く使うものだし今後10年の人生がかかっているともいえる。
 さて、いろいろと調べてみると最近ピュアなCDプレーヤーの製品がかなり減っているようだ。DENONにしてもマランツにしてもCDのみのプレーヤーは低価格帯のみで、ある程度の高級機になるとSACDだとかDVDオーディオなど様々なメディアのコンパチブルプレイヤーであり、ついでにCDも聴けますという態度のものばかりである。音楽業界のCDを巡るいろいろな事情もあるし、CDというメディアそのものの行く末はかなり短いなと改めて実感した次第である。ただ、次世代のメディアがいまだ台頭していない。SACDにしてもたかが数1000タイトル程度であるし、まだまだ普及しているとも思えない。ネットで配信される音楽ファイルにしても、音質は満足なレベルとはとても思えない。CDは次のメディアを待たずに消え去るのだろうか?
 素人考えであるが、オーディオは回路が増えるとそれだけ音質劣化に繋がるのでは?と考えてしまうし、僕の欲しい音源の多くはSACDで発売されていない。ともかく今までの財産を再生する機械が必要であるし、もしかしたらこれがCDプレイヤー最後の世代なのかもしれない。どうせなら良質な単品のCDプレーヤーが欲しいと考えた。
 さて、オーディオショップでこのスピーカーとこのアンプを使っていますと伝え、いろいろと聴き比べさせてもらったのだが、結局アンプと同じMusical FidelityのA3.2CDに決めた。同社のアンプと揃える事によりこのオーディオメーカーの目指している「音」が格段にはっきりする。他のどのCDプレーヤーと合わせた時よりも明らかにボーカルが艶めかしく滑らかで、弦の響きもキレイである。まずまず見通しもクリアで定位も良く、音場も広くて立体的である。そして驚くほど低音の躍動感が感じられた。実際、家でセッティングしてみてもその印象は変わらず、今まで聴いていたソースが見違えるようであった。まさかこんなに変わるとは正直思っていなかった。
 今後音楽を巡る世界がどう変わるのかわからないが、少なくとも今まで愛してきた音楽だけでも、可能な限りいい音で繰り返し聴きたいものである。とりあえずのガジェットは手に入れた。

→Musical Fidelity

コメント(7)| Track back(0) | 2004-07-20 21:10:50

The Blue Nile / Headlights On The Parade(1990)


(今日の80's #36)The Blue Nile / Headlights On The Parade(1990)英72位
 The Blue Nileはスコットランド出身の3人組。1981年の結成ながら1984年の「A Walk Across the Rooftops」、1989年の「Hats」、1996年の「Peace at Last」の3枚しかアルバムは発表しておらず、「20年に3枚しか出していない」が彼らのキャッチフレーズになっている(しかも記録更新中)。
 しかしその3枚のアルバムの完成度はどれも非常に高く、特にセカンドの「Hats」における音響空間の卓越したセンスは素晴らしい。いつまでもじっくり聴ける名盤である。エレクトロニクスとギター、ピアノなど生音との融合も美しく、Paul Buchananのボーカルもマイルドで優しい。ロマンティックでメランコリックなメロディーも洗練されており、目の前にぱあっと情景が広がるようだ。他のアーティストからの評価も高く、「The Downtown Lights」がAnnie Lennoxにカバー(「Medusa」に収録)されるなど、多くのアーティストに取り上げられている。
 この曲はその「Hats」からのセカンドシングルであるが、表題曲のBob ClearmountainによるRemixが収録されている。曲調自体は原曲とほとんど変わらない(むしろ短い)のであるが、音響的にすごく広がりを増しており、音像が格段にリアルになっている。これにはかなり驚かされた。Paul Buchananのボーカルもくっきりと際立っているし、ピアノの音が光の粒のようにきらめいている。B面の「Easter Parade」ではRickie Lee Jonesがボーカルで参加しており、これも素晴らしい出来である。
 実のところ寡作なアーティストは珍しくはないのだが、彼らだけが常にそう言われるのは理由がある。この3枚のアルバムが素晴らしいからこそ、いつまでもファンが新作を心待ちにしているという事なのだ。僕もそのひとりである。さて、次に彼らの新作を聴く事が出来るのはいったいいつのことだろう?

(追記;2004年6月29日)とか何とか言ってたら新作を出すようです。凄い偶然・・・。今のところ『High』というタイトルで8月30日にリリースされる予定とのことです。今回のインターバルは8年でしたね。次の目標は30年に4枚のアルバムでしょうか・・・。地道に着実に活動を続けているところはホントに素晴らしいと思います。はやりすたりのない音楽ですし。早く聴きたいですね。楽しみです。

→イギリスのファンサイト
→フランスのファンサイト(試聴可)
→HMV
→Tower Records
→amazon(試聴可)
→Barnes & Noble.com(試聴可)

コメント(4)| Track back(0) | 2004-06-18 01:09:58

Young Marble Giants / Live At The Hurrah

 
(80’s / DVD)Young Marble Giants / Live At The Hurrah
 このDVDをDisk Unionで見かけた時はホントびっくりした。こんなものがDVD化されるなんて!。このDVDは1980年11月21日、22日にニューヨークのThe Hurrah Clubで行われたYoung Marble Giantsの貴重なライブ映像を収めたものである(1994年に発売されたビデオをDVD化したもののようである)。何しろ動くAlison Statton。感涙!。このアメリカ公演の後Alison Stattonは体調を崩し、その翌年グループが解散しているので、おそらくこれが最後のライブだったものと思われる。映像が残っていた事に感謝である。 
 Young Marble Giantsは1978年にイギリスのウエールズで結成された。Stuart Moxham(オルガン、ギター)、Philip Moxham(ベース)、Alison Statton(ボーカル)の三人と「ニクソン」という名前のドラム・マシンがメンバーである。彼らは1980年に唯一のフルアルバム「Colossal Youth」を発表しているが、まるで宅録のデモテープみたいな音である。どう聴いてもしょぼいドラム・マシンの音につま弾くギターとベース(曲によりオルガン)、ここにAlison Stattonの低血圧ぎみな抑揚のないボーカルが浮遊する。必要な音以外は何もない、というより、必要なものさえ何か欠けているんじゃないかと思えるようなスカスカの音である。淡々と盛り上がりも何もないような短い曲がほとんどであるが、しかしこれがすごい名盤なのである。雄弁な静寂といおうか、音が少ないだけその音に耳を奪われてしまう。寂しくて切なくて、そして温かい。何よりAlison Stattonの清楚で清涼感あふれる声が素晴らしい。僕にとって5本の指にはいるくらい好きな声のボーカリストである。当時このアルバムがパンク以降の音楽を一瞬で変え、その後の道標を作ってしまったらしい。
 このDVDではこのアルバムの世界がほぼ再現されている。暗いステージに3人がライトに照らされて浮かび上がる。Alison Stattonはほとんどマイクの前から動くことなく、無表情でポツリポツリと歌っている。清楚で純朴なただずまいである。映像はホームビデオで素人が撮ったような感じである。が、むしろそれがいいとさえ思う。
 1981年にYoung Marble Giantsは解散してしまうのだが、Moxham兄弟はThe Gistとしていくつか作品を発表し、その後Stuart Moxhamはソロで活動中のはずである。Alison Stattonは1981年Simon BoothやSpikeとともにWeekendを結成(このWeekendの名盤「La Variete」は当時探し回って買い、何回聴いた事か・・・)。1983年にWeekendを解散した後はIan Devineと組んだDivine And Stattonを経て現在Alison Statton & Spikeとして活動しているはず・・・である。最近新作を聴いていないのだが。何をしているのだろうか?それにしてもAlison Stattonの声、いいなあ。Weekendのライブ映像はないのかなあ?もう来日は・・・しないのかなあ?

→Cardiffians(ほぼ完璧なファンサイト)
→「Colossal Youth」の試聴
→Disk Union(購入可)

コメント(2)| Track back(0) | 2004-06-10 03:10:42

激辛スナックの誘惑


 しつこいようだが、辛いものが好きである。最近コンビニエンスストアなどで「激辛」を売り物にしたスナックがやけに多くなったように思う。いや、以前からあるにはあったのだが、最近一気に新種が増えたようだ。「激辛」という文字を見ると脊髄反射でよだれが出てしまう性分なので、この際簡単に手に入るものだけでも食べ比べてみようと、コンビニエンスストア2軒ほど回って買い込んでみたのだが・・・。うわー。こんなにある。アホみてー。やめとけば良かったー。
 そもそも激辛スナックの先駆けは湖池屋の「カラムーチョ」であったと記憶している。中学生の頃はこの製品を売っている店も少なく、自転車を走らせて遠くまで買いに行き、ひ〜ひ〜食べたものである。ちょうどこの頃激辛ブームもあり、一気に「激辛」が市民権を得たように覚えているのだが、なにぶん中学生の記憶である。このころ「ひ〜ひ〜」いって食べてた同製品も最近ではさっぱり辛いと思えず、製品自体が変わったのか僕の味蕾が壊れたのか・・・。ともかくこれらをちょこちょこ食べてひと言ずつ感想を。辛さの評価は思いっきり僕の主観的な数字(お酒飲みながら食べてるし・・・)。

>東ハト「暴君ハバネロ」
 世界一辛いということでギネスブックにも載っているハバネロ種のトウガラシを味付けに使ったポテトスナック。ネーミング(暴君ネロとハバネロをかけたと思われる)とイメージ戦略の勝利だろうか、東ハトの社運を懸けただけあって大ヒットしたようだ。食べてしばらくしてから辛さが来るが、それでもそんなに激辛というほどでもない。結構おいしく仕上がっていて、ついついポリポリいってしまう。蘊蓄は下のサイトを。でもこれ同じく東ハトの「なげわチリペッパー味」や「カラプルコ」とほとんど同じもののような・・・。それよりちょっと辛い?(辛さ3+)
http://www.tohato.jp/products/habanero/index.html

>東ハト「モビ ハーシュポテト・暴君仕立て」
 上記の「暴君ハバネロ」をつぶして固め直したものかと思ったら違う味のようだ。ゴリッとした歯ごたえのビスケット調。同じくハバネロホットペッパーソースを使っているようだが、「暴君ハバネロ」よりさらに辛くない。「暴君ハバネロ」の方がうまいなあ。(辛さ2)
http://tohato.jp/products/mobi/index.html

>おやつカンパニー「ベビースターラーメン 激辛チリ」「激辛カレー」「激辛キムチ」
 「激辛キムチ」ん!キムチの味がする。キムチラーメン。しっかり食べていると辛い。(辛さ3+)
 「激辛カレー」確かにカレー味。カレーラーメン。まあまあ辛い。(辛さ3)
 「激辛チリ」うん、まあ。そんな感じ。(辛さ3)
http://www.oyatsu.co.jp/

>おやつカンパニー「激辛ピザ」
 薄焼きの海老せんべいにピザのフレークを載せ、辛くしたようなただずまい。それなりに辛い。(辛さ3)
http://www.oyatsu.co.jp/

>亀田製菓「特辛とうがらしせん」
 んー、ふつうの醤油味のせんべいとしてはそれなりにうまい。じーっと舌の上にせんべいを置いておくとちょっと辛いという程度。(辛さ2)
http://www.kamedaseika.co.jp/index.html

>ジャパンフリトレー「チョウカラ グリーンカレー味」「チョウカラ トム・ヤム・クン味」
 「トム・ヤム・クン味」。トム・ヤム・クン味の棍棒状コーンスナック。ポリポリ・・・うわー、変わった味!確かにすっぱ辛く、海老の風味や軽い香草の風味はトム・ヤム・クンを彷彿させる。トム・ヤム・クン味と知って食べたら「ああ・・」と思うが、知らずに食べたら珍妙な味にびっくりするんじゃないだろうか?辛さはまあまあ。(辛さ3+)
 「グリーンカレー味」。こちらはタイのグリーンカレーの味。ポリポリ・・・うわー、変わった味!グリーンカレーのココナッツの風味が確かによく出てる。これも知らずに食べたらびっくりするだろうなあ。結構辛いかも。この2種は当社基準では「バリカラ」になっている。これよりも辛い「ムリカラ」っていう商品も存在するのだろうか?(辛さ4)

>ジャパンフリトレー「Fritos ダブルトウガラシ味」(写真なし)
 コーンスナックにトウガラシオイルとトウガラシのダブルで味付けしたようだ。まあ、そんな感じの味。やっぱり食べてすぐは辛いと思わないが、後からじんわり来る。激辛というほどでもない。(辛さ3)

>湖池屋「おつまみ カラムーチョ」
 ご存知「カラムーチョ」のおつまみバージョン。カラムーチョの中に柿ピーみたいにピーナッツが入っている。お酒のおつまみに合うように通常の「カラムーチョ」より約3倍辛くなっているそうだが・・・。そうかなあ?あまり変わらないような。(辛さ3)
http://www.kara-mucho.com/index.html

>Blair's Sauces & Snacks「Blair's Death Rain Habanero」「Cajun」「BBQ」「Jalapeno Cheddar」
 これはコンビニエンスストアでは売っていないが、輸入食品の店で比較的簡単に手に入るので入れてみた。非常識に辛いソースを作るので有名な会社Blair's。そのソースの辛さは数年のうちにどんどんエスカレートし既に食べ物の域を逸脱して久しいが、ポテトチップスのラインナップは数年前と変わっていない。何故だ?この中で一番辛いのは「Habanero」である。いかにもアメリカ産の太くて堅いごりごりするチップスで、油臭い。非常にジャンキーな味で・・・結構好きかも。普通に食べられる程度だが、やっぱ辛いわ。(辛さ4+)
http://extremefood.com/

ということで、食べてみたが、続けて食べられないくらい辛いスナックというのはないようだ。やっぱり数売れなきゃ難しいからかなあ。Blair'sくらいがもう一段辛いのを作ってくれるのを期待する。この中で辛いのは「Blair's Death Rain Habanero」と「チョウカラ グリーンカレー味」だと思うが、せんべい屋なんかに売っている、隙間がないくらいトウガラシをまぶしたトウガラシせんべいがもっと辛いような気がする。普通に美味しいのは「暴君ハバネロ」かな。といったところで。

P.S.他に辛いスナックをご存知の方はご教授下さいませ。下痢してでも食べてみます。

コメント(9)| Track back(1) | 2004-06-07 23:18:56

スンダのガムラン / Gamelan Degung


(夏への音楽 #1)Gamelan Degung Classical music of Sunda, West Java
 むしむしと暑い季節である。こういう時期にガムランを聴くのはいかがだろうか?最近ではやっと民族音楽も一般的に聴かれるようになり、ガムランは耳にされた方も多いのではないだろうか?今の時期に聴くガムランは非常に清涼感があり気持ちのいいものだ。
 ガムラン(Gamelan)とはご存知の通りインドネシアを代表する伝統音楽で、金属の打楽器を中心としたオーケストラである。インドネシア語の「gamel(ガムル・叩く)」という言葉が語源らしい。ガムランとひと言に言っても種類は様々(40以上あるらしい)であり、大きく分けてジャワ島中部・東部(ジャワ様式)・ジャワ島西部(スンダ様式)・バリ島(バリ様式)の3(あるいは4)種類に分けるのが一般的である。バリ島のガムランのように祝賀的、熱狂的な大編成のものも楽しいが、今回はスンダ地方のものを。
 さて、このガムラン・ドゥグン(Gamelan Degung)はスンダ地方のガムランの形式のひとつで、比較的小編成のものである。もともとは宮廷音楽であり王宮貴族の為に演奏されていたらしい。スンダの音楽に特徴的なのは竹笛のスリン(suling)が使われることであるが、上記のアルバムでは名手Endang Sukandarがスリンを演奏しており美しい音を聴かせてくれる。とにかくこの形式のガムランは音数が少なく室内楽的でありながら、洗練されていて優雅、そして穏やかで幻想的である。その金属的なアンサンブルの中をスリンの柔らかい音が自由に浮遊し、さらにこのアルバムでは豊かで深い女性ボーカルがしっとりと華を添えている。暑い日に窓を開けてぼんやり聴いていると本当に気持ち良い。天上の音楽とも言える。
 スンダ地方には他にもスンダ独特の箏カチャピ(kacapi)とスリンのアンサンブルである「カチャピ・スリン」、古典歌謡の「トゥンバン・スンダ」、ガムランの舞踊芸能「クトゥック・ティル」や「ジャイポンガン」、さらに「ポップ・スンダ」など様々な音楽形態がある。「ガムラン・ドゥグン」にしろ「カチャピ・スリン」や「トゥンバン・スンダ」にしろとにかく幻想的で優雅な響きはとても心地よい。この夏「スンダ」を聴いてみられてはいかがだろうか。

→amazon(試聴可)
→他のガムラン・ドゥグンの試聴
→ガムラン・ドゥグンに使われる楽器

コメント(8)| Track back(1) | 2004-06-01 01:23:21

Damasia Y Navegantes / Punto De Partida


(新譜・アルゼンチン・ジャズ)Damasia Y Navegantes / Punto De Partida(2004)
 King Internationalが直輸入盤に日本語の帯を付けて販売しているシリーズの新譜。ネットで検索してもこのアーティストについての情報はほとんど引っ掛かってこない・・・。こんなのよく見つけてくるなー。さすが、King Internationalか。
 しかし、これがまた素晴らしく良い作品なのだ。そのKing Internationalの情報によると、彼女らはアルゼンチンはラプラタ川流域、ウルグアイ国境近くのインディペンデントシーンから出てきたらしい。看板の女性ボーカリストDamasia G. Sanabriaはギターも弾き、全ての曲は彼女の手によるものである。バックを支えるのはアルゼンチン・ジャズを中心にタンゴ、フォルクローレなどの演奏もするミュージシャンたちで、Diego Pojomovsky(ダブルベース)、Mariano Agustoni(ピアノ)、Valeria G. Sanabria(バックボーカル)を中心に(この4人がバンドのメンバーらしい)、パーカッション、ドラム、ギターなどのゲストミュージシャンを曲により迎えている。
 フォルクローレやボサノバの香りも漂うアコースティックなジャズといった趣で、清涼感あふれる音空間が目の前にぱあっと開ける。木漏れ日の中で風を感じているような、ジャケットそのままの空気感である。Diego Pojomovskyのダブルベースが全体の重心を下げグルーヴをもり立て、粒のたったピアノとギターが煌めくようであり、そして何より彼女の暖かみのあるナチュラルな声がとにかく心地よい。今からの季節・・・といわず年中、手放せなくなりそうなアルバムである。推薦!

→King Internationalの紹介のページ・・・情報は唯一これだけ
→El Sur Recordsの新入荷CDのページ・・・ここで入手可能です(通販も可能)
→HMV

コメント(2)| Track back(0) | 2004-05-20 03:36:26

Kiyoshi Izumi / Protocol A


(新譜・エレクトロニカ)Kiyoshi Izumi / Protocol A(2004)
 1968年生まれのアーティスト和泉希洋志、2000年Childiscよりリリースされた「Orange Sunshine」に続く4年ぶりのセカンドアルバム。このアルバムはインターネットで集められた素材やプログラムを解体し再編集して作られたものらしいが、近年インターネット上に氾濫する音源はまさに無数であり、この中のどこまでがコピーでどこからがオリジナルなのかさっぱりわからない。いろいろなものを再構築したのであれば相当複雑な処理をしているに違いないし、だとするとその構成(作曲)センスは恐ろしいものと思う。ともあれ、ジャズやアンビエントなどの要素の入り交じったこの音楽を聴いていると、そんなことはどうでもよく思えてくる。流麗でメランコリック、しかもグルーヴィにぐいぐい引き込まれる。ただただそのアンビエンスに浮遊していればよいのだ。久々にエレクトロニカに引き込まれた。ちなみに「Protocol A」のAはアナーキーのAらしいよ。

→Peace Records
→Tower records

コメント(0)| Track back(0) | 2004-05-19 21:40:06

Hilde Marie Kjersem TUB Quartet / Red Shoes Diary


(新譜・ジャズ)Hilde Marie Kjersem TUB Quartet / Red Shoes Diary(2004)
 Ab Und ZuやSolveig Slettahjellなど良質なジャズ(あるいはアラウンド・ジャズ)をリリースしているノルウエーのCurling Legsレーベルからの新譜。そのSolveig Slettahjellにも師事した事があるというノルウエーのシンガーソングライター、Hilde Marie Kjersemのデビュー・ソロ・アルバムである。彼女は1981年生まれの23歳で、現役の音大生(ジャズが専攻)らしい。ピアノトリオを従えてのボーカルアルバムだが、見かけによらず(?)力こぶの大きそうなやや低めで艶のある声を聴かせてくれる。とはいえ湿気は少なく、スピーカーからさらりと離れてくるような声である。曲も全て彼女自身の作で、シンプルなジャズというよりは少しロック寄りなニュアンスの曲が多い。またピアニストのAndreas Hessen Scheiやアレンジを手がけるEven OrmestadはJaga Jazzistのメンバーでもあり、演奏はタイトでシャープ。ぐいぐい引き込んでいくリズムはクラブミュージックへの親和性をも感じる。今後も楽しみなボーカリストである。因に発音はヒルデ・マイア・ヒェルシェマらしい。読めないって・・・。

→Curling Legs
→上記サイト内、本作のプレスリリース(ノルウエー語)
→上記サイト内試聴出来るページ
→Tower Records

コメント(0)| Track back(0) | 2004-05-19 21:25:51

The Smiths / The Boy With The Thorn In His Side (1985)


(今日の80's #35)The Smiths / The Boy With The Thorn In His Side (1985)英23位
 ごわー!今週のイギリスのチャートにMorrisseyの7年ぶりのシングル「Irish Blood, English Heart」が初登場3位で入ってるー!もう、イギリス人にとっては好きとか嫌いとか、いいとか悪いとか越えた存在なのかもしれない。
 そのMorrisseyの在籍したThe Smithsは80年代のイギリスを代表するバンドだ。イギリスでは出せばヒットしたもののアメリカでは全くヒットがなく、最も「イギリス的」なバントともいえる。The Smithsの肝はMorrisseyとJohnny Marrとのぎりぎりに張りつめたインタラクションにあると思われ、殆どの曲はこのコンビで書かれている。Morrisseyの内省的で負け犬的な歌詞とくねくねとした粘っこいボーカルに、それを支えるMarrの攻撃的で輝かしいギターサウンドがこのバンドの奇跡だった。2人のコンビネーションは当時よくLennon / McCartneyにさえ例えられたものだった。
 このコンビの絶頂期はアルバムでいえば1986年の「The Queen Is Dead」の頃であったと思われるが、そもそも3分ほどのシングルに真価を発揮させるバンドでもあり、この頃発表されたシングルはどれも素晴らしい。それらをまとめた「The World Won't Listen」も同様に統一感のある素晴らしい作品となっている。この「The Boy With The Thorn In His Side」はその頃のヒット曲であるが、イギリスのいつも曇った空のようなさわやかな曲である。
 さて、彼らのレコードジャケットはMorrisseyの集めてきたスターの写真を使う事が主となっており(彼ら自身の写真は使われていない)、このジャケットのスターはTruman Capoteである。
 MorrisseyもJohnny Marrもthe Smiths解散後はそれぞれ活躍をしているが、この頃の輝きには及ばないのではないだろうか?

→amazon
→HMV
→Cover Stars(ジャケットコレクション)
→Morrisseyのオフィシャルサイト、ここで新曲の試聴、ビデオ視聴可!

コメント(0)| Track back(0) | 2004-05-17 23:16:28

旅学 004


(雑誌)旅学004
 旅学の003が出たのが2001年の1月だったので、まる3年が経過していることになる。今でも旅学003はどこに引っ越ししても必ず持っていく雑誌のひとつである。書店に行くと時に新刊を探していたのだが全く見つからず、失礼ながら僕も廃刊になっているものと思っていた。だが、旅学は「死んでいなかった」。4月28日に突如として旅学004が発売されたのだ。全く嬉しい限りである。
 「旅学」は、旅人による旅人の為の旅の雑誌である。小さな荷物ひとつでどこまでも行く、まだ見ぬ町、そこに暮らす人々、自然・・・。当然、いつも完全な安全が保障されているわけではなく不安がつきまとうのが常だが、それを越える狂おしいほどの魅力というものが「旅」にはある。市場へ出かけ、人々と触れ合い、まだ見ぬ「何か」を見つけたい。異なる文化を知る事の衝撃や感動、興奮は本当に得難いものである。
 この「旅学」はそんな旅のもつ魅力、ダイナミズムを旅人目線で伝えてくれる希有な雑誌である。掲載されている写真は現地の肌触りまでも伝わってきそうなほど生々しく、美しい。人々の顔も生き生きとしている。ホント今すぐにでも簡単に荷物をまとめて旅に出たくなる。僕が旅に出た気分を得られる唯一の雑誌である。
 旅学005は本年10月末に発売予定との事であるが、本当に出るのか!?期待してていいのか!?

「旅学004」
株式会社ネコ・パブリッシング
定価1500円

→旅学のブログ
→NEKO Publishing

コメント(6)| Track back(0) | 2004-05-15 22:48:53

Kirsty MacColl / Days(1989)


(今日の80's #34)Kirsty MacColl / Days(1989)英12位
 Kirsty MacCollもまた故人である。僕らがKirsty MacCollを失ってからはや何年が過ぎるのだろう。
 Kirsty MacCollはイギリスのフォークシンガーEwan MacCollの娘であるが、20歳であった1979年にシングル「They don't know」でソロ・デビューする。この曲は後にTracey Ullmanがカバーして大ヒットした、あの曲である(余談であるが、Tracey UllmanとKirsty MacCollは同い年である)。この後も「A New England」などヒット曲はあるのだが、彼女が世界的に知られるようになったのは、Steve Lillywhiteとの結婚後The Poguesと組んだ名曲「Fairytale of New York(1987)」からであろう。
 さて、この「Days」は1989年に発表されたアルバム「Kite」からのセカンドシングルである。この頃の彼女はThe Smithsの曲をカバーしたりJohnny Marrと曲を作ったりと、かなり絶妙な立ち位置でロック畑の人たちにもリスペクトされていたようだ。この曲もまたThe Kinksのカバーである。ハスキーで柔らかく人懐っこい声でありながら、芯が通って腰の据わったかっこいいネエチャンである。「Innocence」や「Free World」などのアップテンポの曲も疾走感があっていい感じである。
 Steve Lillywhiteと離婚後は中南米の音楽に次の活路を見いだしたが、直後の2000年12月18日、休暇で訪れたメキシコでボートのスクリューに巻き込まれて事故死してしまう。なんともやり切れない最期である。今年彼女のアンソロジーが編集されるようなので是非聞きたい。

→かなり完璧なファンサイト(試聴可)
→彼女の訃報(BBC News)
→amazon

コメント(0)| Track back(0) | 2004-05-15 22:40:15

カライカライそば(極辣麺)@こうや


 以前、辛いものが好きだというエントリー(これとこれ)を書いたら、辛いソースを検索して来てくださる方が結構おられた。世の中には辛いもの好きが多いらしい。うれしいことである。
 さて先日、四ツ谷にある「こうや」に行ってきた。「こうや」は雲呑麺で人気のある店なのだが、実はそれに隠れて非常に辛いラーメンがメニューにある。「極辣麺・カライカライそば」という片言の日本語のようなメニューがそれなのだが、注文すると「かなり辛いですけど大丈夫ですか?」と念を押される。
 この「カライカライそば」のスープは普通の雲呑麺と同様に白く濁った色をしており、トマト、白菜、椎茸、セロリ、豚肉、エビなどを炒めたものがたっぷり乗っている。ボリュームも相当のものだ。さて、味の方は・・・これがまた非常に辛くてうまいのだ。辛さはすっとやって来て、あまり後を引かないシャープな感じである。普通辛いラーメンというと赤いスープのものが多いが、ここのスープはご覧のように白い。どうやら青トウガラシを刻んだものが入っているようだ(飲み干した後に底に沈んでいるものがそうだと思う)。スープはあっさりとした塩味で飽きないし、野菜もおいしくいただける。店自慢の雲呑も食べてみたい時は「皿雲呑」を注文するとよい。茹でた雲呑が皿に乗ってくる。これをラーメンにつけて食べてもいいし、醤油でいただいてもいい。水のかわりに冷たいお茶が出てくるし、回転も早く雰囲気もいい店である。店内にはサメの顎がぶら下がっている。
 辛いもの好きな方は一度試して見られてはいかがだろうか。

→「こうや」
住所;新宿区三栄町8(地図)
電話;03-3351-1756
営業時間;11:30〜22:30(日、祝日休み)

コメント(3)| Track back(0) | 2004-05-14 01:22:35

Lizzy Mercier Descloux死去


 2004年4月20日、Lizzy Mercier Desclouxが癌で逝った。享年47歳。
 僕がLizzy Mercier Desclouxをはじめに聴いたのは1988年、アルバム「Suspense」であった。当時フランスのロックをあれこれ聴いていた時期で、このアルバムも結構聴いたのだが、よくできた軽めのフレンチポップスという程度の印象しか持っていなかった。その後は全く噂を聞かなくなったのだが、彼女自信もレコードを作っておらず、コルシカで絵などを描いていたらしい。
 そういうわけであるから、昨年、ZE Recordsから再発された初期のアルバム(「Press Color(1979)」、「Mambo Nassau(1981)」)を聴いた時は正直驚いた。New〜No Waveの文脈におけるポストパンクな音で、「キュン」とか「ガシャガシャ」という音で鳴るギター、うまいのか下手なのかわからない自由奔放で飛び跳ねるようなボーカル。70年代末から80年代初期でしかありえないとんがったサウンドで、とにかくカッコよかった。これがLizzy Mercier Desclouxだったのだ。セカンドアルバムの「Mambo Nassau」では中南米に渡り、Wally Badarouとともにトロピカルでどす黒いばきばきのファンクを聴かせてくれた。
 これらのアルバムの再発で彼女の再評価が高まり、またちょうど当時親交のあったPatti Smithが新譜を出した直後の訃報でもあり、全く悪い冗談にしか思えなかった。
 個人的にはセカンドの「Mambo Nassau」が一番お勧めなのだが、今日は敢えて奇しくも遺作となってしまった「Suspense」を懐かしく聴いている。A面の終曲「The Long Goodbye」が泣けてしまう。
 彼女の遺言で、彼女の灰は最期の時間を過ごしたコルシカの港から海にまかれたという。Adieu, Lizzy!

→訃報のニュース
→ZE Records Fan SiteのLizzyのページ
→amazon

コメント(0)| Track back(0) | 2004-05-12 20:57:49

タンカレー(Tanqueray)


 今日の酒はタンカレーである。BGMはTom Waitsの「Swordfishtrombones」である。
 時にジンが飲みたくなる時がある。ジンを飲む時はよほどの事がない限りタンカレーである。それは何故か。単純にはじめに名前を覚えたジンだからである。10年ほど前、僕の職場の先輩とバーで飲んでいた時「おれはぁタンカレェが好きなンやぁ」とか言いながら飲んでいた。呂律は回っていなかった。が、天才肌でありながら努力をおこたらない、物事の本質を的確にとらえる事の出来る尊敬していた先輩でもあり、それをまねしたかったのだ。それだけである。
 以前はカクテルとして飲んでいたが、いつからかロックで飲んでいる。鼻に芳香が抜け、のど越しがきりっとしている。人に言わせると「松やに」とまず答えてくれる味である。他のジンと比べてどうか?そんなことは知らない。数杯飲んでるとあちらの世界に行ってしまって、比べる事なんか出来ない。
 ジンは1660年頃オランダの医学者フランシスクス・シルヴィウスが、杜松の実、コリアンダー、シーズなどの成分を抽出し、薬用酒として売り出したらしい。タンカレー(Charles Tanqueray)は1830年にイギリスで創業された。ボトルの形は18世紀のイギリスの消火栓を模しているらしい。たいていどこのバーでも「タンカレー」と頼めば出てくる有名な銘柄である。タンカレーが出てこないバーに行ってはいけない。ケネディ大統領やフランク・シナトラも愛飲していたらしい。
 ジンはよくカクテルとして愛飲されているが、有名なのはマティーニである。ジンとベルモットを混ぜるだけなのだが、「ザ・パーフェクト・マティーニ・ブック」には268種のレシピが紹介されているほどバラエティに富んでいる。チャーチルは横目でベルモットのビンを眺めてジンを飲んだり、執事にベルモットでうがいさせ、グラスに注がれたジンに「ベルモット」と小声で囁かせて飲んだらしい。声が大きいと甘くなりすぎるらしい。クラーク・ゲーブルはベルモットのボトルを逆さにし、そのコルク栓でグラスを拭きジンを注いで飲んだという。へミングウェイも愛飲していたらしい。真偽の程はさておき、いろいろな逸話が残るほど奥が深いカクテルである。きっと適当に両者を混ぜると何らかの名前のマティーニになっているに違いない。
 ともあれ、酒を飲むのに理由なんかいらない。ジンをどのように飲んでもいい。当然、Tom Waitsを聴くのにも理由なんかいらない。

→Tanqueray

コメント(14)| Track back(0) | 2004-04-19 23:17:49

Andre Mehmari / Canto


(旧譜・Brazil, Jazz)Andre Mehmari / Canto(2002)
 さて、こういう作品に出会ってしまうと、一体どういう表現を使って紹介したらいいのか途方に暮れてしまう。音を聞いていただければいいのだが、なかなかそういうわけにもいかず、試聴できるサイトを探すのも一苦労である。実際出会ったのはかなり前なのであるが、未だに言葉に悩んでいる。まあ、いいや。出しちゃえ。
 Andre Mehmariは1977年生まれ、ブラジル出身のピアニストで、2002年の「Canto」は事実上初のソロアルバムとなる。このアルバムで彼はピアノ、オルガンからビオラ、ヴァイオリン、クラリネット、ギター、パーカッション、ボーカルにいたるまでほとんど全てのパートをひとりで演奏し、この優美な世界を作り上げている。この時彼は25歳。恐ろしい・・・。Milton Nascimentoの「Cais」のカバーも収録されているが、端正で壮大な曲のほとんどは自身のオリジナルであり、クラシックの要素も感じられる。曲を聴いていると、遠く旅の空の下で優しい風に吹かれているような、空を見上げているような、そんな風景が目の前に広がる。イメージがどんどん膨らみ、胸がすくような感じである。繊細で美しく、そして叙情的である。ショーロの曲も2曲収録されており、これらもさわやかで気持ち良い。間違いなく何年経っても聴いているであろう傑作である。

 また、つい先日2枚目のアルバム「Lachrimae」がリリースされたところであるが、こちらはピアノトリオをメインに、曲によってクラリネット、ストリングスなどを追加した叙情的で本当に美しい作品である。始めの一音から泣ける。このアルバムではMehmariはピアノに専念しているようだ。「Canto」より音数がしぼられシンプルであるが、その分さらに研ぎ澄まされ洗練されているような印象を受ける。また、ボーカルでMonica Salmasoが参加。こちらも妥協のない傑作である。

→紹介サイト(試聴可)
→Nucle Contemporaneoレーベルのサイト
→上記サイト内、「Canto」の紹介ページ

下記の各店で取り扱いがあるようです。通信販売可能。
→MPB中南米音楽
→EL SUR RECORDS
→ディスクユニオン

コメント(3)| Track back(0) | 2004-04-15 03:03:34

Julia Hulsmann Trio With Anna Lauvergnac / Come Closer


(新譜・Jazz)Julia Hulsmann Trio With Anna Lauvergnac / Come Closer(2004)
以前Rebekka Bakkenとのアルバムでご紹介した(3月5日の記事)Julia Hulsmann Trioの新譜が出たのでご紹介。
前作のヒットに気を良くしたのか、今回はAnna Lauvergnacという女性ボーカリストを自身のピアノトリオに招いて録音されている。今作は「Celebrating Randy Newmanと」いうサブタイトルが示すとおり、なんとRandy Newmanへのオマージュとなっており、一曲を除いて全て彼の作品のカバーである。Julia Hulsmannは子供の頃、ピアノの弾き語りをするRandy Newmanをテレビで見て感銘を受けピアノを弾くようになったのだそうだ。とはいえRandy Newmanはご存知の通りニューオーリンズ出身のシンガーソングライターであり、彼女らとはベクトルが違うようにしか思えないのだが、そこはそれ、長い間のリスペクトを込めてジャズ的なアプローチで彼の曲を再構築している。主に70年代の曲のカバーが多いようだ。
Anna LauvergnacはVienna Art Orchestraのボーカリストだった人で、写真通りのかわいらしい声かと思って聴くと騙される。Rebekka Bakkenと比較するとしっとりねっとり粘液質な印象で、思ったより低めの声でブルージーにゆったりと歌い上げる。Julia Hulsmannのピアノは相変わらずスマートである。クールでありながら、ピアノトリオだけのパートになるとぐんぐんと飛ばして弾きまくる。前回のアルバムもそうだったが、このトリオはリズムが面白い。Julia Hulsmannがフェンダーローズをグルーヴィにぶっ飛ばしている時はHerbie HancockからMedeski, Martin & Woodの名前が頭に浮かんだくらいだ。
思った以上に引き込まれるアルバム。Randy Newmanのピアノ弾き語りでのセルフカバーアルバム「Songbook Vol. 1」と聴き比べると面白いかも。

→ACTレーベルのこのアルバムの紹介のページ(試聴可)
→ディスクユニオンの紹介のページ

コメント(0)| Track back(0) | 2004-04-14 02:22:15

Clem / Samossa


(新譜・Jazz)Clem / Samossa(2002?)
今日買って今日紹介書いているのは結構珍しいかも。それくらい気に入ったという事で。下のホームページで5曲をフルコーラスで試聴できるのでとりあえず聞いていただけたらと思う。
ほとんど情報がないのでよくわからないのだが、Clemはパリ出身の女性シンガーソングライターで、14歳の頃から父親とヨーロッパじゅうの路上やらクラブで歌っていたらしい。2000年の春にブラジルに渡りサンパウロでギタリストMichelangelo Pagnanoと出会い、それから彼との活動が始まる。このアルバムの曲のほとんどは二人の共作になっており、Clemの可憐なボーカルとそれを優しくバックアップするMichelangelo Pagnanoの透明感のあるアコースティックギター、その他チェロやバイオリン、ベース、パーカッションなど、曲により必要最低限の音で成り立っている。ブラジルやアフリカのリズム、ボサノバの曲調などをうまく取り入れたちょっとポップスよりのアコースティックなジャズになっており、ちょうどWeekendやFairground Attractionを彷彿させる曲もある。ちょっとBillie Holidayをまねたような歌い回しもあったりで微笑ましい。上品で気持ちの良いボーカルアルバムである。推薦。

→オフィシャルサイト(5曲フルコーラスで試聴可)
→HMV

コメント(4)| Track back(0) | 2004-04-13 22:22:46

The The / Heartland(1986)


(今日の80's #33)The The / Heartland(1986)英29位
1986年に発表された「Infected」は1980年代を代表する重要作だ。The Theは基本的にはMatt Johnsonのひとりプロジェクトだが、この「Infected」は「Burning Blue Soul」(Matt Johnson名義)を入れると3枚目のアルバムになる。ほとんど1人で作られた濃密で完成度の高い傑作である。しかしエネルギーは外に向かっており、矛盾した社会への強い批判、シニカルでシリアスな歌詞などかなりメッセージ色の強い内容になっている。
この曲はこのアルバムからのシングルだが、アメリカに傾倒するイギリス社会への批判になっている。ビデオクリップは広場のステージにひとり立ち歌うものだが、観客はコーラ(アメリカのメタファー?)を飲んでいる女性ひとりだけ(その後コーラを吐くイメージが重なる)。バックのスクリーンにはデフォルメされたイギリスの日常が次々と映し出される。印象深いビデオである。曲の最後に「イギリスはアメリカの51番目の州だ!」というフレーズが繰り返されるのだが、そのするどいメッセージは20年近くたった今でも有効である。というか、今でこそ必要である。単純に言葉を借りれば、今の日本はアメリカの52番目の州じゃないか!?
このアルバムに合わせて収録曲が全曲(!)ビデオクリップ化されたビデオも発表された。このビデオは一曲一曲が濃縮され完結しながら、1本通して見てもまとまりのある完成度の高いものとなっている。それだけ彼の視点が焦点の合わさったものであったという事だろう。強い意志を感じる傑作である。もう何回見たかわからない。
そして忘れてはならないのがMattの実弟であるAndy Dog(Andrew Johnson)によるアートワークである。グロテスクで鋭くビビッドに表現されたアートは、この頃のThe Theのアルバムやシングルのジャケット全てに使われておりどれも印象的なものだ。因にAndy Dogは1990年頃(詳細不明)夭折している。
The Theとしてはこの後Johnny Marr(元The Smiths)などを迎えてバンド化し攻撃的な作品を数多く発表しているが、なんだか最近のものは内省的な感じが強くなっている。オフィシャルサイトもしばらくBlack Outが続いていたが、最近Re-Launching soonに変わり活動再開の予感がするのだが・・・?期待して待っている。

→オフィシャルサイト・・・Re-Launching soon、活動再開寸前か?
→アマゾン(試聴可)
→HMV1(試聴可)、HMV2・・・リマスター
→HMV3、HMV4・・・以前のもの
(注1・「Infected」はイギリスとアメリカで収録曲のアレンジが違う。ファン泣かせである・・・全く。)
(注2・マニアックな話になるが、「Infected」の初回盤のジャケットは娼婦のところで上半身裸で叫んでいるやつだが、一度見た記憶があるのみである。どなたかご存知ではないだろうか・・・? →と、ここまで書いて今日中古レコード屋行ったらあったよ!やったぁ!!)

コメント(2)| Track back(0) | 2004-04-11 15:22:57

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