2005-07-10

世界・空間・呼吸 [ 考える ]

思いっきり更新が滞っていたわがブログでござんす。
ひさしぶりに記事を投稿しようと思ったら編集画面がとても新しくなっててびっくり。
まめにチェックしていただいた方には感謝します。
世界で一日200人くらいの方が見てくださっているいようです。
読んでもらえる機会があるとはとてもありがたいことです。

ひさびさになぜTEがいいのか、なぜ興奮してしまうのか、フェチならではの、というかとくにTEなんかはフェチの中でもマイノリティーなのはなぜなのか、それらのメカニズムについて考えてみました。

TEスーツで相手が完全に覆われてる状況
たったうすっぺらい伸縮素材が一枚だけなのにもかかわらず直接触ることができない
このいわゆる「屈辱感」→快感になる(マゾ的?)
同時に相手はその薄い皮膜のなかで、
自分だけがぴったり包まれたその薄い皮膜のなかで、
・ぴったりと張り付くことによるタイトな感覚
・全身をざわつかせ刺激する快感
・自分のボディーイメージの統一による安心感
・すべては膜を通して世界に触れるため、完全主義のような潔癖な感覚、優越感がうまれる
・あるときには自分のコンプレックスの補強剤として(ボディーイメージの統一と内容的に一部重複)
・・・・etc.(一部分あるいはすべてを含む。ケースバイケースなこともある)
を楽しみ、うごめき、腰をくねらせる。曲線美が強調されていく。
からだ全体がエロティックなイメージとなって皮膜が妖しい光沢をはなつ。
それをみるとさらに興奮度はたかまっていく。
以上は視覚とその情報から入ってくるシチュエーションによって連想されてくる
同時にもうひとつが相手と同じ状況を共有したいという願望があって
自分も同じようなスーツをみにつけ自分だけの閉鎖空間をつくる
そして例えばラバリストならば
お互いの閉鎖空間をホースでつなぎ閉じたふたりだけの世界をつくることもできる
空間を閉じればかならず目立ってくるのは自分そして相手の呼吸である
ラバーなら呼吸とともにその皮膜が動きをみせる
ピンホールがひとつしかあいてないようなラバーマスクが呼吸で動くのに興奮を覚えたり
もっと進んだ?(退化した?)TEででてくるようなビニールのふとん圧縮袋で呼吸を制御するような
ジャンルのフェチ(もはやフェチというジャンルをこえるかもしれない)は、そういう意味で
「呼吸とは?そのリズムとは?」、「閉鎖空間をつくるとは?」、「世界・空間を制御することとは?」などという疑問と、「人間が性的に興奮してしまうエネルギーの源はいったいどこなのか?何なのか?」という疑問が実はかなりつながっているんじゃないかと思います。
愛、セックス、性、恋、生存競争、繁殖、などなどこれらにまつわる人間のもつエネルギーが
いったいなんなのか、ふたりが世界を共有するとか、空間をつくるとか、交わるとか
そいういうものに対するこたえを考えていくときに
(すこしひん曲がったカタチであらわれてるかもしれないけども)
ヒントになるかもと思っちゃいます。オオゲサだけども
これからもいろんな話をききながら、そして自分の意見も入れながらまとめていきたいです。

コメントおまちしてます
意見、批判、私はこう考えるゾ、など気軽にください

Posted by zett at 2005-07-10 | コメント(1) | Trackback(0)

2004-12-19

TEの謎に迫る(再掲・改) [ アンケート ]

TEをどうして好きになってしまうんでしょうか。少しでも何か手がかりを得ることはできないだろうかと、ささやかな試みではありますがこの難問に挑むべくホームページ上で行われたアンケート調査の結果をまとめてみました。これらの結果を参考にしつつ改良を加えながら引き続き調査していきたいと思っている今日この頃です。

(1)「TEを好きになるきっかけとなったアイテム」

順位アイテム投票数
1位ゼンタイ8(26.7%)
2位レオタード・スパッツなどスポーツウェア5(16.7%)
3位キャラクターショーなどの着ぐるみ4(13.3%)
3位サテンなどの長手袋4(13.3%)
5位パンスト・タイツ3(10.0%)
6位ゴム手袋2(6.7%)
6位バキュームベッド2(6.7%)
6位マスク・顔スト2(6.7%)
合計30(100%)
ゼンタイ、バキュームベッドなどのいわゆるTEそのもののアイテムを除けば、なるほどとうなずけるアイテムが並んでいることがわかります。アンケートの仕方がいまいちあいまいだったかもしれませんが日常生活の中でTEを喚起するものがどのようなものであるかを知ることができました。中でも長手袋のような部分的なものにも比較的多く票が集まっているところが興味深いです。

(2)「TEと血液型は関係するか?」

順位血液型投票数
1位A型20(52.6%)
2位B型9(23.7%)
3位O型7(18.4%)
4位AB型2(5.3%)
合計38(100%)
血液型というのは着眼点としてはベタなんですけど、どんな結果が出るだろう、やってみなければわからないということでとりあえず第2回目はこれでいきました。ところで、血液型についてですが、もともとの日本人の場合はA型:B型:O型:AB型=4:2:3:1の割合となっています。なので、アンケートの結果で得られたものそのままの数字ではA型が大きく評価されてしまうので、それぞれを「調整」として、各血液型の比の値で割り算しました。すると次の表のようになりました。
順位血液型修正値
1位A型2.5
2位B型2.25
3位O型1.17
4位AB型1
これで純粋にどの血液型にTEの傾向が見られるのかということが比べられると思います。 統計学的な処理の仕方がいまいちなのが否めませんが(汗)、上記に従って調整を試みたところ、調整後も変わらずTE嗜好性は、A、B、O、ABの順となり、A型の人が最もTEを好む傾向があるということになりました。そしてそのなりやすさの傾向については、どうやらA、B型の人はO型、AB型の人と比べてTEを好む傾向がおよそ2倍強く現れるようです。 (サンプル数も少ないのですが、統計学的により正確な処理の仕方が分かる人はぜひご一報ください。。)

(3)「TEと職業は関係するか?」

順位職業投票数
1位学生12(54.5%)
2位zental4(18.2%)
3位研究開発3(13.6%)
4位医療2(9.1%)
5位サービス業1(4.5%)
合計22(100%)
TEと職業に関係が見られるかどうかを調べようと思いまして、「工業」「農業」「医療」「衛生」「教育・社会福祉」「商業実務」「服飾・家政」「文化・教養」のカテゴリーを設定し、これのいずれかに該当するか、あるいは該当しない場合は新たに任意に項目を付け加えていただくという形で投票を行ったのですが、実際のところは「医療」に2票入ったのみで他は別のカテゴリーとなりました。「学生」「研究開発」「医療」などの一連の流れを見ていると何かしらアカデミックなような気もしますが、いかんせん「学生」といってもアバウトなところで詳細は分からなくなってしまいました。カテゴリーわけがあいまいだったようでスイマセン。 ただし、今回のアンケートによってこのホームページはとくに「学生」の方に見ていただいているんだなあということが分かりました。世代的にも10〜20代あたりの方ということになるでしょうか。。他のTE関係のページも同じ結果であるとは限らないですが、もしそうであればこの点は意外です。なぜなら私個人的には30代の方に多いような気がしていたからです。それには70年代頃に放映された「マグマ大使」に登場する「人間もどき」というキャラクターの影響があるということもいわれており、それゆえに20代あたりの世代には少ないのではないかと思っていました。ちなみに最後まで「zental」(2位!)というのは何なのか分かりませんでした。

(4)「TEとその地域について」

順位都道府県名地方名投票数
1位東京都関東8
2位北海道北海道6
3位群馬県関東5
4位埼玉県関東4
5位愛知県中部3
5位大阪府近畿3
7位千葉県関東2
7位茨城県関東2
7位岩手県東北2
7位福岡県九州2
7位福島県東北2
12位岐阜県中部1
12位熊本県九州1
12位滋賀県近畿1
12位神奈川県関東1
12位兵庫県近畿1
合計44
順位地方名投票数
1位関東22
2位北海道6
3位近畿5
4位東北4
4位中部4
6位九州3
合計44
<みなさんからいただいたコメント!>
【東京都】
・生まれも育ちも江戸っ子です
【北海道】
・ササキのオールタイツ着て雪に腹ばい冷たくて気持ちいい
・全身タイツを着るとあったかいよ^^
・北海道はゼンタイが無いと寒いよー

TEの国勢調査という感じですけど日本各地でどんな分布をしているのかということでやってみました。またこれをきっかけに自分の都道府県に住むTE愛好家を探し出すきっかけになるかもしれんといきまいてやってみたわけですが。結果は東京はやはり人口も多いので1位になったのかなあという感じがありますが、北海道が予想以上に投票されました。しかもコメントの多さがダントツです。まさに防寒具としてももってこいのゼンタイは寒い北海道ではうってつけかもしれません。はやりやすい?ちなみに逆に考えてみるとTE好きな人といえどもさすがに夏はあまり向いていないので九州地方に少ないのも納得がいくかもしれないです。よくみてみると関東、近畿など文化情報中心になっているところを除くと北から順番に地方名が並んでいました。また、地域別に見ても東京を含む関東がダントツに多いのが分かりますが、関東地方のなかでは群馬や埼玉などの北関東に多いことがわかります。群馬県は他の都道府県との人口の比率から考えると特殊ともいえるくらいにTE人口を蓄えているようです。かなり感覚的にしゃべってますけどなんとなく文化情報の量と気温で決まるんじゃないかとそんな印象。。アバウトでした。いつかこの仮説を元に調べてみようと思います。

(5)「TEに目覚めた時期」

順位時期投票数
1位6〜10歳16
2位11〜15歳9
3位〜5歳7
4位16歳〜0
合計32
<それぞれにいただいたコメント!>
【〜5歳】
・ピアノカバーとかわたぶとんにすでに執着あり
・3歳〜4歳にかけて、サテンやポリエステル生地の甘酸っぱいニオイに興奮したのをきっかけに、生地を見ると今でもたまりません。
・蜘蛛のぐるぐる巻きを見てドキドキしてたなぁ〜
【6〜10歳】
・ロマン吉忠のCMの黒ゼンタイの女性ダンサーにひかれて
・布団に入ってから眠るまでの間に、そのたぐいのことを考えることが楽しみになっている自分を記憶しているのが小学生の4〜5年生頃です。
・小学生の頃から、何かに全身を包まれたいって気持ちはありました。当時は布団や車カバーで実践してましたけど。
【11〜15歳】
・PO2H(編集注:「せーらーふく」の英字入力ミス?)
・中学校の時スパッツという物に出会ってからそのものの光沢に
・ウェットスーツやレオタード姿の女性を見て自分も着てみたいと思ったことかなぁ?
・手袋スウェードから始まりしわがフェチは以来パンストラバー炊事グローブ等ありとあらゆる物に執着以来見た物はどんな事をしても手にいれつづけ恐ろしきte
・確か、マガジンの口絵の中島春雄さんのご尊顔を拝見した時からだと思います。

「自分がフェチにはまった、あるいははまるきっかけになったと思うのは何歳なんだろうか?」ということについてアンケートをいただきました(一部項目のところに年齢ではなくコメントそのものが入っていた場合がありましたので、それについてはわかる場合は該当年齢に加えて集計しなおしました)。大人になってから何かの延長線上にだんだん好きになったりするのか、それとも子供のころからずっと何かにとらわれつづけて?きたんだろうか。いつフェチになるのかということに注目してみました。結果を見てみるとと見事に子供のときだけなんですね。20代以降というのがまったくなく、とくに小学生時代にはまるというのがおおいっすねー。質問の仕方がきっかけになったのはいつか?とできるだけ子供時代のことを聞き出そうとしているかのように見えるからかもしれませんけど、これはやっぱり小さいころの感覚的に深く根ざしたものがかなりあるんじゃないかと思いました。実際に小さいときはなんとなくアバウトにつつまれるもの、感覚的に覆われるもの、そういうものが根ざしていて、だんだん大きくなると、そのような素材、つまりサテン、レオタード生地、ラバーなどでつくられた具体的なアイテムになっていくような気がしています。そしてそしてとくにそのようなアイテムを異性が身につけていると複雑な気分になってしまうんじゃないでしょうか。「フロイト」や「岸田秀」風にかじっていうと、小さいころに大人とは違ったかたちではありながらも性的に何か強く求める傾向があり(しかしながら性交能力がないために)、そのときに出会ったさまざまな物質に対して興味を示しそのなかからお気に入りのモノに対する執着が現れると考えても納得がしやすいかもしれないです。またそのようなモノを異性が身に着けていると再び性的結合に対する欲求が現れると同時に、安易に快楽を得られるモノと安易に快楽を得ることはできない生ける異性との間に葛藤が生まれるのかもしれません。したがって多型倒錯的ともいうべき性倒錯が出現する萌芽はアンケートでいうところの年代にあるのはこの説明ならば妥当な結果といえるでしょう。前述の葛藤を乗り越えるか否かは別としてもかならず幼少期になんらかのフェチに陥る危険?をすべての人間がはらんでいるともいえるでしょう。ただし男女差はいかんとも説明しがたいままですが。

(6)「TEと星座」

順位星座名誕生日投票数
1位さそり座10.24〜11.225
2位やぎ座12.22〜1.194
2位しし座7.23〜8.224
4位てんびん座9.23〜10.233
4位おとめ座8.23〜9.223
6位おうし座4.20〜5.202
6位みずがめ座1.20〜2.182
6位うお座2.19〜3.202
9位かに座6.22〜7.221
合計26
<みなさんからいただいたコメント!>
【さそり座】
・私の周りの変態さんは天秤座が多いのですが・・・蠍座の方が多いの?!
・ばくです。まさかみんなさそり座とか・・・?(笑)
・ピッタリフィトのTE派、男性です。
【やぎ座】
・私の周りにはやぎ座が多いんですけどね〜
【てんびん座】
・ゴムフェチTE者ですが一票入れさせていただきます。
【おとめ座】
・SAです。
【おうし座】
・なぜ、おうし座が入ってないの?美意識が高いのに…。
【みずがめ座】
・ゼンタイもいいですけど顔面ストッキング()
・ひょっとしたら少数派なのかも・・(汗)
【かに座】
・うぴです。かに座の女でTEです。新参者ですがよろしくね(゜∀゜)/゛
星座名誕生日投票数
みずがめ座1.20〜2.182
うお座2.19〜3.202
おひつじ座3.21〜4.190
おうし座4.20〜5.202
ふたご座5.21〜6.210
かに座6.22〜7.221
しし座7.23〜8.224
おとめ座8.23〜9.223
てんびん座9.23〜10.233
さそり座10.24〜11.225
いて座11.23〜12.210
やぎ座12.22〜1.194
合計26
今回はTE好きのみなさんの「星座」を投票していただきました。まずは上の表のように多い星座順に並べて見ますと、さそり座がトップになりました。さそり。すこーぴおん。美川憲一の歌イメージがどうしても強いさそり座。いいえ、私はさそり座の女・・・。何の星座が多いのかというのはアンケート前にある程度あたりをつけていたのですが意外でした。ぴったりフィット系はおとめ座が多いということもSAさんから聞いていたりしたのですが、TEとなると相対的にちょっと少なくなってしまうんでしょうか。ぴったりフィットとひとくちにいってもいろいろあるということなのかもしれません。個人的にはさそり座なので結果を見てはっとさせられました。やはりTEの星にうまれたのかと。。まあそれはともかくとして、今度は誕生日の日付順に並べ替えてみることにしました。すると左のようになります。これでみるとやけに集中している季節柄があるといえるかもしれません。夏から秋の終わりにかけてTEは多いんでしょうか(いて座が抜け落ちてますが)。逆に春はかなり少ないですね。あらためてTEの隣人に聞いてみてくださいな。それと分かっている範囲内で女性の方は、コメントをいただきましたうぴさんのかに座のみでした(ほかにも女性で投票していただいた方がいるかもしれませんがちょっと分かりません)。かに座はこの中では少ない票数となりましたが、女性の方でTEというのが希少なのか、かに座ということが希少なのかどちらなんでしょうね(あるいは両方かもしれません)。投票ありがとうございました。

(7)「好きなゼンタイの色あるいは柄は何ですか」

順位投票数
1位肌色9
2位動物柄6
2位6
4位3
5位2
6位ピンク1
6位1
合計28
<みなさんからいただいたコメント!>
【肌色】
・人間に近いからです。
・肌色ゼンタイに黒パンストとかいいかも・・・持ってるのは黒ゼンタイだけど><
・今、凝っているから・・(笑汗)
【黒】
・光沢の無い黒は影のようで好きです。顔が透けないのも○。
・黒は最近のお気に入りです(^^
【青】
・顔の凹凸が写真に撮っても良く分かるので好きですね
【金】
・金属的な光沢がたまらない
・欲しいんだけど手にはいらない・・・
【ピンク】
・お気に入りのゼンタイの色なので
【白】
・美しいからですね。

Posted by zett at 2004-12-19 | コメント(2) | Trackback(1)

2004-12-18

接触 [ メモ ]

接触
二つの存在のあいだに中間地帯を形成することによって関係性を象徴する機能
単なる肉体の接触をこえて人格のあいだの接触となる
他者の存在の永続性を保証してくれる
この確認はつまりはみずからの存在の永続性への裏づけともなる
(フラオー→「接触は現存性のベクトルとなる」といった)
現存性は言語による接触や、規則的な帰還などによっても保証される
現存性の源(他者)が実際にいないときも(現存しないときも)、その現存性を実感できるようになる
他者がいるときもその関係性は、現存性の実感といったある種の記憶によってメディア化される
このような接触の作用は、美の存在理由、美と性的欲望との関係を考えるにあたって大きな示唆を与えてくれる
性的な接触→「皮膚の彼方にあるもの、ある何かを求める」
「けっして到達することのできない、隠喩化された生命の泉といったもの」
泉=「個の泉」
『人体と一体であり、皮膚の隆起がそうした人格の肉的な充足感の実体化された姿として認識される。このような充足への欲求を満たしてくれるものを、我々は美と表現しているのだ。』
(以上、「衣服は肉体に何を与えたか 現代モードの社会学」 北山晴一著 朝日選書 1999)
皮膚をとおして泉(隠喩)にふれる
ゼンタイ・ラバーをとおして女性の身体にふれる
具現化してその泉というものを目に見えるかたちにしたのではないか

Posted by zett at 2004-12-18 | コメント(0) | Trackback(0)

2004-12-13

ゼンタイをつくる(再掲) [ アイテム ]

(1)はじめに
最初は私事ながら何故ゼンタイをつくろうという気になったかということを振り返りたいと思います。まずは左の写真ですが、そもそもはじめてみたゼンタイの写真というのがこれです。今は懐かしの「世紀末フェティッシュ読本」(オオクラ出版1997)という本に掲載されていたものです。2〜3ページほどゼンタイの特集(森美貴さんの記事)で、その中にはこの白黒の写真が一枚あっただけだったのですが、これを見てからというもの、四六時中えもいわれぬ衝動におそわれました。それは嫉妬にも似たような気持ちであったように思います。パソコンもなくインターネットも分からなかった当時の私はまだあの有名な「Tight Fit Life」のホームページも知らず、ひたすらただこの一枚の写真からインスピレーションされてせっせかとゼンタイを実現するべく素材屋さんへと向かうことになったのでした。。なのでこの写真は個人的に記念碑的なものとなっています。

(2)ゼンタイをつくる前に
ゼンタイはぴったりフィットが命なので、縦にも横にも伸びる伸縮素材を使いますが、からだにぴったりフィットさせるためにはさらに次のような重要な条件があります。
?できるだけ縫い目は少なくしなければならない(縫い目があるとそこで伸縮性が落ちてしまうから)。
?どれだけ生地が伸びるかうまく計算しないとからだに張り付くような触感にならない(ゆるすぎてもきつすぎても困る)。
最初は単純に想像できるような二枚あわせ(腹側と背側でぺろっと二枚張り合わせただけの状態)を考えてみましたが、これはまったく立体的になりません。人間の体はもともと平面ではないからといってしまえばそれまでですが、脇にも脚にもやたらと縫い目だらけのゼンタイになってしまいます。。?については、生地が縦横にどれくらい伸びるかおよそ計算してちょうどよい締め付けになるようサイジングするようにします。生地によって伸縮性もだいぶ異なってきますが、だいたいの感覚としてはまずは実寸の7割ぐらいの大きさを置き寸として目安につくればいいと思います。

(3)ゼンタイつくる準備
とりあえずは必要なものは以下の通り。?ミシン(とりあえずは安いのでもつくれないことはない。私も通販の3000円のミシンだった)、?ナイロン糸(ストレッチ用)、?針(ニット用とかこだわらなくてもなんとかなる、なった)、?生地。これらがあればとりあえずつくれます。あとはどのようにパターンを考えるか。上でも書いたとおりに縫い目をできるだけへらして生地の伸びがいかされるようにする。そのパターンが重要になってきます(試行錯誤)。あと、ロックミシンでちゃんと縫えるにこしたことはないですけど、ふつうのミシンでも生地を伸ばしながら縫えば、あとで伸ばすことによって切れてしまうということは防げます(見栄えが悪い程度でまずはすむでしょう)。生地は東京では、新宿の「オカダヤ」の4F、日暮里の「トマト」がおすすめです。ほかにも穴場があるんでしょか。「東急ハンズ」にもあります。ツーウェイトリコットという生地で基本的な色は全部そろってました。ツーウェイトリコットというのは水着やレオタードのような生地でゼンタイとしては基本的な生地です。この生地があればだいたいゼンタイの醍醐味は体験することができるでしょう。このほかにもオカダヤとかトマトにいけば表面に箔プリントのついたものや、ストレッチエナメルのようなもの、ジャージににたものなどがあるのでこれらに挑戦してみると面白いでしょう。ただしなかなかないのが黒タイツのようなマットな伸縮生地やパンストのようなうすくてツルツルしたものとか、あるいは表面がもっとスルスルでさわり心地がよいめずらしい生地など特殊なものはなかなか手に入りません。業者かなんかに直接頼めばいいんでしょか。。ちなみに生地をどれくらい買えばいいかというと、1m巾のものなら2.5m、1.5m巾のものなら2m買えばほぼ足ります。からだを覆うので身長の二倍はいるかと思うけど意外と少なくてすむんです。最初は間違えて4mかってしまい大量に余りました。

(4)ゼンタイのパターン?
当初はゼンタイそのものを買うお金もつくれず覚悟も決まらず購入方法も実は知らなかったりで・・・というわけでつくりつづけていました(今を思えばそんなにつくるなら一着買えたのに惜しいことをした)。実際の細かい工夫はよく分からなかったんですけど、とにかく縫い目を最小にするにはどうしたらいいかということをあの一枚の写真を手がかりに考えたりしていました。
具体的には、ゼンタイはまずパーツは三つに分かれます。?脚と胴体が一枚つづき、あとは、?左右の腕・手の部分、?頭・顔の部分。全身つつまれた状態を想像してみて、どこに線(縫い目)を入れるかというのを考えてみると分かりやすいです。?は脚の内側に線を入れて股まで進み、おしりの穴くらいを通過して反対側の脚まで線を入れます。そして今度はおしりの穴から出発して背中側にまっすぐ首まわりのところまで線が入ります。ここは腰のあたりから上はあとでチャックをつけることになります。あとはどこに線が入るかというと首まわり(?頭部パーツとの分かれ目)、脇のまわり(?腕パーツとの分かれ目)と肩丈のところになります。?の部分はこれのみの線でOK。これらの線で展開すれば?部分のパターン図のできあがりです。
次につけたしになりますが?の部分に関するアドバンスト編です。それはなにかというと、腰のところにピタッ(ピチッ)とフィットするようにくびれを入れるのが案外難しいということです。ゼンタイにぴったりフィットをして着こなすには太っているほうがいい。きゅっとウエストがしまっているとかっこいいんですけど、つくるほうは難しい。なぜならウエストを細くするには?の展開図で腰のところのくびれをどんどん少なくすればいいとはじめは思うんですがこれは実際にやってみると背中側の生地を削っているに過ぎないのです。なのでおなかの前面の生地のたるみはあまり変わらずに背中ばっかり窮屈になってしまいます。その結果あまり腰がぴったりフィット上昇しないにもかかわらず背中側のチャックばかりがどんどん閉めづらくなるということになってしまいます。これはひとつなぎでつくろうとするとどうしても陥ってしまう矛盾です。なので、どうしても腰にぴったりフィットさせるためには両脇線を入れて展開図を違うものにするか、あるいはダイエットの反対で太るしかないと思われます。

(5)ゼンタイのパターン?
?の腕・手袋部分は、?の部分とは脇のところで分かれるんですが、最初は図のように単純な二枚あわせを考えました。どういうことかというと、まず親指を下に向けて両腕を広げた状態を考えてください。この状態でわきの下から線を入れて、ずっと前方にたどり、親指から順に単純に二枚あわせになるように展開線を入れました。そして小指の内側のところで線は終わり。つまり小指を中心に開く感じのパターンです。できあがった感じは親指側に縫い目があって小指側には縫い目がない状態になります。
これなら一応縫い目としては最小になるんですが、問題は手袋の部分にあります。それは、ヒトの親指のついている方向だけは他の指とは90度違うということで、上のように単純に二枚あわせにしただけだと、どうも不自然な感じがして違和感が残るということなんです。そのためには親指だけは別につくらなければならない。親指の付け根を取り付けるために縫い目が増えてしまうことは非常に悔しいのですが、どちらを選ぶかといえば動きに不自然感のないほうが結局いいかと思いました(下記注参照)。どのあたりに親指を取り付けるかというと、パターン図上でいえば、ちょうど人差し指と中指の間くらいの位置に親指の付け根がくるように型をつくればよい感じです。
手袋に関しては、手が触覚に敏感な器官であり、ゼンタイごしにさわることで得られる効果も手を通してがかなり大きなウェイトを占めると思われるので、かなりディーテールにこだわりたいところであります。。
(注)これは手の形にも個人差があり依然として好みの問題でもありますが。。着ぐるみで使用されている肌色ゼンタイはどうやら親指は別付けになってなくて単純二枚合わせ状態になっているものが多いようです。たまたまそのメーカーがそういうものをつくっているという理由もあったりするのでしょうが、着ぐるみで使う場合には親指に縫い目があるということ自体が見た目上、キャラクター上、問題があるという指摘もあるようです。

(6)ゼンタイのパターン〜手袋〜
先に述べましたとおり手袋の部分は一番こだわりたいところで、最もつくるのが大変なところです。まず、親指はわけたほうがよいと思ったのは、前に書きましたとおりです。他の四本の指に関しては単純に二枚あわせでもいいといえばいいんですけど、市販の女性用長手袋などを見れば分かるんですが、たいていは立体裁断になっています。どういうふうになっているかというと、単純に二枚あわせだけでなく、左図の青い部分のように各指の両側面にそれぞれ立体的にさらに布をとりつけて縫ってあります。こうすると縫い目はやたらと増えることになりますが、二枚あわせと比べて、動かしたときの違和感やつっぱり感がやはり少なくなります。サテンなどの長手袋は「東急ハンズ」や「オカダヤ(新宿)」、「ユザワヤ(吉祥寺)」などなどいろいろな場所で売っていると思うので(別にこれでなくてもいいんですが)、立体裁断している手袋を買ってみるとすぐ分かると思います。この立体裁断は普通のミシンでも細かすぎてどうやらムリのようです。工業用の、しかもかなり特殊なものがいるみたいです。なので自作でやるときは手縫いでせっせかとやってました(単純二枚あわせのグローブ状態でよいならミシンでもいけるかもしれません)。
あと、腕・手をふくめての展開パターンですが、前述のところでは小指の側を中心にして包み込む場合の型紙のことを書きましたが、親指を別に取り付けていくときは展開図を考える上で逆に人差し指の側から中心に包み込む(小指のほうに展開線が入る)するほうが一般的です(図はこの場合のものになってます)。利点はより敏感な人差し指の縫い目が減らせるのでそれによって、手の感覚がより鋭敏になることです。

(7)ゼンタイのパターン?
ゼンタイらしいのっぺらぼうの?頭・顔の部分についてです。これは?の胴体部分とは首まわりのところから分かれています。この部分の縫い目を最小にして、かつ、ぴったりフィットさせるというのは難しいんですが、一番スタンダードなものは、額の部分から縫い目をいれ、上に向かって後ろ側の首の根元まで、というパターンです(マーシー型といわれてます、たいてい開発者の名前がついています)。展開図はちょうど頭の丸い食パンを二枚、たてに並べたような感じになってます。ここで特に難しい点は、顎の部分にフィットさせるにはどうしたらよいかということなんです。それは、顎の周囲に長さをあわせると首にとってはゆるめになってしまうし、首まわりに長さをあわせると顎にとっては窮屈になってしまうということです。結論からいうと、顎部分は首まわりの長さより少し大きいくらいにしておいて、その分、マスク前部分の縦の長さを多めにとればいい、ということになると思います。ちょうど顎を上に挙げて頭を後ろにそらせた状態を想定してみるところから考えられます。こうすれば顎の部分にフィットするようにつくることができます。その分、首の後ろの部分は、縦方向にある程度は布が余ってしまうと思いますが、その場合は折りたたむなどしてちょっと我慢するしかないっす。。前と後ろの兼ね合いで微妙な折り合い点を見つけることになるでしょう。
その他にも縫製パターンは他にもいろいろ考え出されているようです。顎・首の部分をよりフィットさせるために首部分の前側に切込みを入れる場合や、首部分と顔部分を別々につくる場合(ピットサイトウ型といわれてます)などがあります。縫い目は増えますけどとてもきれいにフィットしてるように見えます。あるいは、前側はお面のかたちにして両方の耳側にも線を入れることで完全に分けてしまい、後ろのほうは半分ずつ真ん中で分ける場合があります(峰不二子型といわれてるようです)。この場合、結果として額の真ん中の線をかなり上にもってくることができる=カツラなどをつけたりする場合に外観上の利点があります。海外のサイトでもよくこのタイプを見かけるんじゃないかと思います。とくに外人さんは鼻が高いので前面に切り込みをいれて鼻の隆起部分を作らないとかなり鼻が痛くなっちゃうんだと思います。

(8)ゼンタイの完成
以上で三つのパーツが出来上がりです。あとは順にこれらを縫ってつなげます。最後に背中の部分にチャックを取り付けますが、コンシールファスナーを使用します(ポンコツミシンだとこれがキレイにつけられんかもしれません←コンシールにならん・・)。後頭部中央くらいから腰の上あたりまでの長さで取り付けます。上から下の方向に開ける(下から閉じる)のがスタンダードだと思われます。これならば首から下だけチャックを閉じて、首のみを出した状態になることができるというところが利点です。逆に下から上に開ける(上から閉じる)ようにすればそのようなことはできませんが、閉じるときに髪をはさまなくてすむという利点があります(とくに髪の毛の長い女性の場合に有用です)。欠点はというと、急に脱ぎたいときなどにすぐに顔だけを出したりすることができないという点です。ゼンタイで水を浴びたりプールに入ったりという人々もいますが(ビデオとかであります)、ゼンタイに水がつくと生地が張り付き、水をたっぷり含んでしまうので息が苦しくなります。慣れたら大丈夫みたいなんですけど、初めて体験した人などは驚きのあまりあやうく死にそうになってしまうこともあるのです(ホントか)。このような使用をする場合はすぐ顔が出せるように上から開けるバージョンがお勧めであります。落ち着いて行動すればそれほど苦しくはならないようですが。。着たままどのように対処するかというと、口の部分の生地を指で口の中へ軽く押しこみ、フッと水を吹き飛ばせばよいようです。苦しいと顔の生地を離して引っ張りたくなりますが、そうではなく逆に軽く押し込んでその部分の水を吹き飛ばすというのが逆転の発想です(らしい)。

Posted by zett at 2004-12-13 | コメント(0) | Trackback(0)

2004-12-12

まとめ [ メモ ]

A.形態の類似点
胎児とラバーフェチ(羊水、羊膜)
cf.あらゆる倒錯を母体における胎児の原状況から導く←O.ランクの説
筒(人間)とボール(TEスーツ)←トポロジー(topology 位相幾何学)
ゼンタイ、ラバースーツ、バキュームベッド、ボンデージテープorラップぐるぐる巻き、バルーン(風船)フェチ
→トポロジーでは全部同じ関係(密着感と拘束度が違う)

B.他の異常との類似点
異常の定義とは→多数決、合目的性、状況、相対的
異常と正常は連続している
潔癖症、ひきこもり、分裂気質者
ex)潔癖症とTEの例「モダンラブ」T.C.ボイル『もし川がウイスキーなら』
cf)ブランケット症候群(スヌーピーに登場するライナス)
フロイトの無気味感
=見たことがあるが忘れられているものが無意識に甦った時
cf)宮本忠雄『言語と妄想』
他者との距離、隠蔽と露出
幼少期の精神的ストレスから転じたもの
あるぴったりフェチ精神科医の仮説→
→ゼンタイ、ラバー、マミフィケーションおよび呼吸制御
→この拘束順に精神的な危機も大きくなっている
→パートナーに受け入れられることによる解決

C.発生機序
リビドー(フロイト、岸田秀)
もともと不能者としてはじまる
正常性行為に至る発達過程での障害
男性>>女性はなぜか
男性には想像力がとくに必要でその過程でフェチがうまれる
フェチからフェチへの移行(パンスト、タイツ、着ぐるみ、サテンなど素材そのもの、手袋)
腕より脚がフェティシズムの対象になるのはなぜか
※腕の例もあるが(『ジルダ』1946年チャールズ・ヴィダー監督)換愉的表現(ヨーロッパ)
cf)北山晴一『衣服は肉体に何を与えたか 現代モードの社会学』
フェチのためのH or Hのためのフェチ
F on H / H on F ギターコードじゃあるめーし(Hなんかないし)
変身願望→ドーラー、キャラクター、人形、けもの、Real Doll

D.アートとの接点
ジャン・ポール・ゴルチエ(1952〜)→チェック
三宅一生 1989/90年秋冬のコレクション
アズディン・アライア ボディコン(body conciousの略。1981年ミラノコレクションで初めて発表)
マドレーヌ・ヴィオネ 「裁断の忌避」「斜めの女王」
初のラバー雑誌?「ATOMAGE」ジョン・サトクリフ編 1961 ロンドン
コントーション(ねじること、曲芸、contortion)とストレッチ素材
ヒューマンスカルプチャー(人間彫刻、human sculpture)
プロモーションビデオにも登場
What's It Gonna Be?! / Busta Rhymes featuring Janet Jackson
Mind Games / Sven Vath
ピットサイトウ たけしの誰でもピカソ(勝ち抜きアートバトル)
三次元バキュームボックス登場(石渡誠『VACUUME PACKING!』2003アサヒキリンアートワード)
江戸川乱歩『人間椅子』→映画あり(水谷俊之監督、清水美砂主演)
フィギュアスケートと衣装
ex)Lucinda Ruh(2-Time Swiss Figure Skating Champion, Guinness World Record Holder, and Actress)
→ワールド☆レコーズに登場(日テレ)
パフォーマンスグループ
Neighbourhood Watch Stilts International
Black Theatre IMAGE Prague
Mummenschanz on the Net
capacitor

E.近縁フェチとその違い
ドーラー(Doller)
変身願望の存在
キャラクターへの憧憬がある
性別の転換願望(男性→女性)
ウェット&メッシー(Wet & Messy:略してWAM)
きまった形を持たない(脱いだり着たりはできない)
一部のパーツ(パンスト、タイツ、手袋、マスク)
部分と全体との違い
空気の遮断の有無(化学繊維とラバー)
ゼンタイの進化型、亜型
目鼻口開きタイプ、凹あるいは凸付きタイプ、ゼンソク(足指分かれタイプ)、ハンタイ

F.感覚
パートナーとの閉空間の共有(”純粋嗅覚”『匂いのエロティシズム』鈴木隆)
じらされる感覚。いつまでたっても目標物には到達できない(その過程自体が快楽に)
全身覆われることへの欲望、特定のある物質に触れたい欲望、あるいは両方
<わたし>の輪郭をきわだたせる
ex)シャワー、お風呂→皮膚感覚の活性化、安らぎ
(『からだの意識』セイモア・H・フィッシャー 1979)

G.身体
ディディ・アンジュー『皮膚−自我』
皮膚・大脳皮質・性的結合(=人間の思考の基礎)
包み込む外被・かぶさる覆い・へこんだ襞(=「表面」の三形態)
この三者を全部動員するのが性交
皮膚の四重機能
1.哺乳や世話、話しかけなどのもたらすすばらしい充足感を内部に収めておくための袋
2.外部と内部の境界を設定し、外部を外側に保っておくための境界線(他者の侵入を防ぐ障壁)
3.他者とのコミュニケーションの媒体(あるいは外界との交換が起こる膜)
4.他者によって残された痕跡を刻み込んでおく表面」としての皮膚
ジャン・ボードリヤール
時代の身体感覚とファッションについての考え方のモデル
身体がその中で様々にイメージされる空間を枠どるために設定している4つのポイント
身体が身体でなくなる4つの極限的なイメージ
1.屍体 生命が消失した身体 生/死
2.動物 精神性を喪失した身体 人間/獣
3.機械 労働機械として純化されたロボット 人間/機械
4.マヌカン マネキン・ファッションモデルのこと わたし(人称)/無名(非人称)
この枠をゆるがすもの(<際>の問題化)
ex)類人猿、異星人、ゾンビ、ロボット、サイボーグ、アンドロイド、クローン、コンピュータ合成されたマリオネットetc.
パック療法(19世紀フランスの精神科医)
身体イメージの回復と治療コミュニケーションの場の提供

H.傾向
ゼンタイ型のラバースーツは少ない
ファッションの一部としてのラバーの存在が多い
血液型ではA、BはO、ABに比べるとなりやすい(日本人)(個人的な印象ではB型多し)
幼少期に何かきっかけがあると自覚する人の割合が多い
フェチレベルの評価尺度 cf) V.Steel “Fetish” Oxford University Press
Lv1:セックス・パートナーのタイプ、性的刺激、性行為などに見られるわずかな好みを指し、このレベルでは本来フェティッシュという言葉を使うべきではない。
Lv2:強烈な好みが存在するケース。フェティシズムの最低強度。
Lv3:性的興奮や性の営みの遂行に、特殊な刺激を必要とする場合。中程度のフェティシズム。
Lv4:特殊な刺激がパートナーにとって換わった状態。高度のフェティシズム。
補足)真のフェチ:Lv1→Lv4へ不可逆的な進行

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2004-12-11

精神分析入門から(3) [ フロイト ]

小児の性生活を考える
そのときの回想、思いつきがいつもきまって小児時代のごく初期にまでさかのぼった
・あらゆる倒錯の傾向は小児時代に根をおろしている
・小児は倒錯的傾向になるあらゆる素質をもっており、彼らの未成熟であるのに応じた範囲内で、その素質を行為にあらわす
『倒錯的性愛は個々の欲動に分解された幼児性欲が拡大されたものに他ならない』
小児(期)の分析が必要となってくる
生殖と性愛のちがい
生殖は思春期に目覚めるが性愛はもともとある
<社会>
小児が知的に成熟してある段階に達するまで性の欲動の十分な発達をひきのばしておくことに関心を持つ
→完全に発現してしまうと教育の可能性も実際的に終わりをつげる
性的活動→労働へとふりかえる(経済)
小児期に早めに干渉、性生活のないものに
やがて子供たちには性生活はないと思いこむようになる(学説・学問としても広まる)
純粋・無邪気なものなのだと思わされる
※子供には性欲はないといいつつ、不行儀といってしかるのは興味深い
<リビド>(性の欲動)
「飢え」とまったく似たもので、本能を発現させる力に対して名づけたもの
乳児の関心→栄養摂取 乳 その表情 オルガズム絶頂とそっくり(?)
栄養をとるときの動作の反復
しゃぶる 催情部位(?)
母の乳房を吸う=性生活全体の出発点
性の欲動の最初の対象として存在している
→やがて自分自身の身体の一部分で代理するようになる
自分の舌で拇(おやゆび)をしゃぶる
・外界の同意なしに快感を得る
・第二の身体部分の興奮をひきいれて快感を強める
幼児の性欲は有機体の大きな欲求の満足に依存して現われ「自体愛的に」ふるまう
(対象を自己の身体に求めてみつけだす)
排尿、排便の際に快感
排泄物を自分の好きなところに出すのを許されず、他の人が決めたときに出さなければならない
この快感の源泉を放棄させる=そのためすべては卑猥で内密にすべきと言い聞かす
快感→社会的品格にひきかえなければならなくなる
乳児にとっては糞便は自分の一部。むしろ大切にしており、贈り物(お金)として用いる
一般に小児に性生活があるとすれば、それは当然に倒錯的な性質のものであるはず
(なぜなら小児にはほんのわずかな気配を除いては性欲を生殖機能たらしめるものはまだない)
性的活動
生殖という目標を断念=すべての倒錯に共通した性格
生殖と無関係に快感獲得=倒錯的
小児の性生活は「一連の部分欲動」の活動につきる
(たがいに無関係に一部分は自己の身体によって、一部分はすでに外界の対象によって、快感を得ようと努めている欲動)
小児の性的探求
性別は関係ない(小児、少なくとも男児は男女いずれも同じ男性の性器を持つものと思いこんでいる)
男児 女の子の膣の発見 最初は否認する
自分のペニスをもてあそぶ→しかりすぎると去勢コンプレックス
→性格形成に影響、ノイローゼになる(病気)、分析治療中の抵抗

「精神分析学入門」 フロイト著(懸田克躬訳) 中公文庫 1973

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2004-12-10

精神分析入門から(2) [ フロイト ]

イヴァン・ブロッホ(*)の見解、洞察
ノイローゼの患者の例
→性的目標の逸脱、性的対象との関係の弛み
→昔からある、きわめて原始的な民族のあいだにもときとして一般に容認されていた
(*)・・・1872〜1923。ドイツの皮膚科医。近代性科学の一人にあげられる
自分自身を同性愛者だと呼ぶ人々は、ただ「意識的な」「顕在性の」性倒錯者たるに過ぎない
「潜在性」のものに比べればはるかに少ない
1.ヒステリー性ノイローゼ
症状をすべての器官系統にあらわすことができる
→それによってあらゆる機能に障害をきたすことがある
精神分析→性器を他の器官で代理しようとする。倒錯的とよばれるあらゆる運動が発現
各身体器官には本来の役割としての機能のほかに性的(催情的)な意味が認められる
→他の器官が性器の意義を奪いとってしまっている
栄養摂取や排泄の器官がしばしば性的興奮になりうる
2.強迫ノイローゼ
非常に強烈なサディズム的性衝動
倒錯している性衝動によってかりたてられる
症状→これらの願望の防衛の役or満足と防衛とのあいだの闘争を表現している
満足は得られるが患者を責めたてる
3.穿鑿(せんさく)型ノイローゼ
普通なら準備的なものとして正常な性的満足へ向かう道程におさまるはずの諸動作(見たかったり触れたかったり探索することなど)の過度の性欲化に対応する
仮面をかぶったオナニーの反復・変形であることが多い
強迫行動の大部分
正常な性的満足に対抗する現実的な障害がすこしもなかった場合よりも強くあらわれる
→これに類似した影響は顕在性の倒錯にも認められる
性本能の正常な満足にとって一時的な事情とか永続的な社会制度のためにあまりにも大きい困難が生じてくるときに誘発されたり活発されることが多い
※まったくこれらの条件とは関係なく起こることもある(この場合その個人にとっては正常な性生活なのである)
・倒錯することによって何がよいのか
・倒錯を歓迎するなにかが潜在的にある
←現実困難によって普段倒錯傾向なしの人が引きおこされるのが正しいとすれば

「精神分析学入門」 フロイト著(懸田克躬訳) 中公文庫 1973

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2004-12-09

精神分析入門から(1) [ フロイト ]

人間の性生活
性的なものとは?
「両性の差異に関連をもつすべてのもの」
味気ない定義になるが定義は困難
大体検討はついているのだが。。
両性の対比、快感の感受、生殖の機能、わいせつで隠しておくべきもの
⇔性的倒錯者
異性およびとくにその性器部は性的対象でないのみならず嫌悪の対象に
非の打ち所のない教養、道徳的にもすぐれた男女
性的対象に対して正常者が正常の性的対象に対して行うのとほとんど同じことをしようとする
理性的な人間に望ましいと思われるものからはどんどん遠くなってゆく
性的倒錯者
・同性愛者など(性の対象が変わっているもの)
・その他の者
性器性的対象の倒錯者
<男女両性の合体の概念>
相手の〜の代わりに身体の他の部分、領域をつかう(口、肛門)
代理の器官が〜としては不十分なことは気にならない、嫌悪感もない
<執着はあるが性的機能のためではない>
→解剖学的根拠、たまたま近いとか
排泄機能に性的関心をひきつけられるetc.
<性器を快感を得る対象としてまったく放棄している場合>
身体の他の部分(乳房、足、髪)
着衣類(フェティシズム)
死体、犯罪的暴力
・正常な性行為の仕方としては導入的で準備的な行為にすぎないことを、性的な願望の目標としている倒錯者(ながめる、触れるだけ、のぞき、露出狂)
・サディスト、マゾヒスト
またこれらそれぞれに2通りある
・現実に求める者
・空想で代理できる者
これらの倒錯を理解することは正常とされているものを知ることでもある

「精神分析学入門」 フロイト著(懸田克躬訳) 中公文庫 1973

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2004-12-07

マネキン [ ひとはなぜ服を着るのか ]

形象
衣服を着る以前のオリジナルな身体などというものはもはや存在しない
服を着たまま裸になるほうがもっと効果的だ
マネキン ”欠如”によって示すもの
無表情、安っぽさ、もろさ、ぎこちない動き
この”固有の存在感”は一体?
「だれでもないという、個性のなさ、ステレオタイプのイメージを、だれかであること、つまりアイデンティティから脱落したいという、わたしたちの心の奥底にある疼きのようなものとしてとらえかえす」
→『アノニミティ』(無名性、匿名性)への誘惑
「たよりなさ、つい他人の攻撃を誘発してしまうような無防備さ」
→『ヴァルネラビリティ』(傷つきやすさ、攻撃誘発性)
このふたつがエッセンスではないか?
マネキンは「だれかでなければならないというオブセッション(強迫観念)が、そこからきれいに脱落している」
頭のてっぺんから足の爪先まで、その表面のテクスチュアがモノトナスであり均質的である
からだのすべての場所が等価になる(顔、生殖器、布による身体パーツの意味分け)
マネキン もの 意のままに処理できる(コントロール)
→内なる攻撃性にきづく、逆に自分のもろさも感じる、無力さ
→二重構造
もしかしたらこうなっていたかもしれない「別の世界」を思わせる
社会の<際>の存在

「ひとはなぜ服を着るのか」鷲田清一 NHK出版 1998

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2004-12-04

テクスチュア感覚 [ ひとはなぜ服を着るのか ]

テクスチュア
きめ、皮膚感覚、質感
<<マーシャルマクルーハン>>
『頭蓋の外に大脳があり、皮膚の外に神経がある』ような社会としてイメージされるメディア社会
身体がとけだしているかのような感覚
→イメージだけな身体感覚を皮膚感覚レベルでとらえようとする
テクスチュアでとらえる→新合維などにみられるテクノロジカルな進化によるバックアップ
『社会の皮膚』
清潔症候群という解釈
↑逆に↓
アイデンティティー喪失のときには
じぶんの存在が他者にとりこまれることによってアイデンティティそのものが回避されるように仕組む
→自と他の境界である皮膚を無色無臭の透明なものにしておく
→どんな他人にも染まりうる無限定の存在であろうとする
建築家 伊藤豊雄『サランラップシティ』
ファッション 社会の皮膚のトラブル

「ひとはなぜ服を着るのか」鷲田清一 NHK出版 1998

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